【蔵前】『SyuRo』で、五感に響く日用品を見つけよう

【蔵前】『SyuRo』で、五感に響く日用品を見つけよう

台東区・鳥越のおかず横町近くにある、日用品のセレクトショップ『Syuro(シュロ)』。お店に一歩足を踏み入れると、どこからともなくフワッと柔らかい風を感じ、心が穏やかになるのを感じます。この優しい雰囲気はいったいどうして生まれるのか知りたくて、オーナー兼デザイナーの宇南山加代子さんにお話を伺ってきました。

古いものに、新たな息吹を吹き込む

センスあふれる空間は「元は町工場」だった

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『SyuRo』は、蔵前の静かな住宅街の中にあります。看板もさり気なく、お店の存在を知らないとつい見逃してしまいそうですが、次々とお客さんが訪れる様子がその人気を物語っています。

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一歩中に入ると、思わず見上げてしまうほどの天井の高さ。聞けば、以前は町工場だったのだそう。

「古いものには、新たに作ろうとしても作れない魅力がある。だから、できるだけ元の姿を活かせるよう、照明と塗装だけを新しくしました。入口も木製の階段も、中二階の事務所も当時のまま残しています」(宇南山さん)

昔のままだという入口のアルミサッシドアも、シンプルな『SyuRo』の商品に不思議とマッチしています。プロダクトデザインに加え、空間デザイナーとしても活躍する宇南山さんのセンスが光る、心地よい空間です。

職人仕事を新たな視点でプロデュース

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宇南山さんは、台東区生まれ、台東区育ち。今では台東デザイナーズビレッジの校舎として使われている小島小学校の卒業生で、台東デザイナーズビレッジの1期生でもあります。1999年にデザイン会社として『SyuRo』を設立、身の回りの雑貨を企画制作する会社としてスタートしました。宇南山さんのデザインと日本の職人技がコラボレートしたオリジナル商品は、海外でも人気が高いそうです。

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『SyuRo』のロゴの元になっているのは、ジュエリーデザイナーだったという、宇南山さんのお父様が使っていたプレス機。店内で実物を見ることができます。古くからある職人仕事を、現代に使えるものとして再プロデュースすることもあるそうです。

「身の回りのモノが、実はいろいろな人の手を経て作られている。それに気づいてからは、職人さんと一緒の仕事がどんどん増えていきました」

五感を通じて生み出されたアイテムがいっぱい

どこかで出会ったような懐かしさのある品々

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6割がオリジナルの商品で構成されているという『SyuRo』。次々と生まれる商品のアイデアはどこから湧いてくるのか、宇南山さんに尋ねてみました。

「何かを新しくデザインしている、というわけではないですね。小さい頃から、日常生活の中でこんなものがあったらいいなとか、もっとこうしたいというもの、子どもの頃にあった好きな素材やモノなどを思い出しながら作っています。手触りや匂い、自分が心地よかったもの、楽しかったものを探る作業も大事にしています」

宇南山さんが五感を大切に、使いやすさや心地よさを一つひとつ確認しながら作る商品は、実用的でありながら、インテリアとして身近に置いておきたくなるものばかり。ファンが多いのも頷けます。

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たとえば、こちらのお皿はストックホルムの石の器からヒントを得たのだそう。その後、三重県四日市寺の萬古焼(ばんこやき)を見て「これだ!」と感じた宇南山さん。職人さんの熱意もあって、生まれた商品なのだそうです。『SyoRo』ではこのようなストーリーを持つアイテムが、数多く扱われています。

アートと文化、伝統が入り交じる街に暮らす

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小さな子供からご高齢の方まで仲良く暮らしているのがこのエリアの魅力だと語る宇南山さん。アートと文化、伝統が入り交じった街だからこそ、届けられるものも多いといいます。

「下町エリアには、伝統的な祭りや指物、落語など、江戸からの文化が今でも根強く残っていて、教えてくれる人もたくさんいる。そういう文化や歴史の上に今がある、ということを肌で感じることができる場所です。芸大あり、美術館・音楽ホールありで最先端の芸術も身近で楽しめる。そして、ただ残すだけでなく、新しいものとの共存を大切にしているというところが、この街の魅力ではないでしょうか」

モノづくりの伝統と文化がすぐそばに感じられるエリアに佇む『SyuRo』。宇南山さんが生まれ育った東京下町の影響を受けて生まれたデザインも多くありそうです。新しいけれど、どこか懐かしい……そんな優しい気持ちになれる日用品をお探しの方は、ぜひ訪れてみてくださいね。

SyuRo

【住所】東京都台東区鳥越1-16-5
【営業時間】12:00~19:00
【定休日】日曜日
【公式サイト】 http://www.syuro.info/

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