2017年、酉年到来。蔵前・鳥越神社へ出かけよう

2017年、酉年到来。蔵前・鳥越神社へ出かけよう

代々職人が住み、卸問屋などの古い建物が今なお残る蔵前。その街の歴史を何百年と見守り続けてきた神社があります。酉年を迎えた2017年、ぜひ訪れたい神社をご紹介します。

勇壮な千貫神輿が有名:鳥越神社

鳥越神社とは

%e9%b3%a5%e8%b6%8a1

蔵前橋通り、浅草橋3丁目交差点のところにある鳥越(とりこえ)神社。日本武尊を祀る1350年もの歴史がある由緒正しい神社です。元々白鳥村と呼ばれていた場所で、白鳥明神という名がついていたといわれています。さぞ緑豊かな美しい場所だったのでしょう。

鳥越神社の歴史

%e9%b3%a5%e8%b6%8a2

鳥越神社という名は、源頼義・義家親子が奥州平定の勅命によって東北に向かう際、一羽の白鳥の導きで無事に隅田川を渡れたことから、白鳥明神を改めて鳥越大明神として祀ったことに由来しているそうです。源氏の棟梁を白鳥が導いて川を渡すとは、なんとも絵になりますね。

鳥越祭について

神社を一躍有名にしているのが、毎年6月に行われる鳥越祭です。夜祭りで担がれる「千貫神輿(せんかんみこし)」は、千貫というだけあって東京一の重さ。高張提灯の幻想的な灯りのもとを大勢の男衆が担いで宮入する様に、見物客も大熱狂です。お正月の三が日は、この千貫神輿を拝観できるチャンス。初詣がてら、ぜひご覧あれ。

鳥越神社
【住所】 東京都台東区鳥越2−4−1
【公式サイト】http://www004.upp.so-net.ne.jp/kab_ra/

古典落語ゆかりの地:蔵前神社へひと歩き

蔵前神社とは

%e3%83%aa%e3%82%b5%e3%82%a4%e3%82%ba

鳥越神社から都営浅草線・蔵前駅方向へぶらりと散歩すると、蔵前神社があります。かつて2,000坪以上もあったという神社は、敷地こそ小さくなりましたが、今でも凛とした佇まいに独特の風格を感じます。

蔵前神社の歴史

_mg_5767

蔵前神社は江戸時代、将軍綱吉によって創建された武運の神・八幡様を祀る神社だったと言われています。ここは、かつては江戸城の鬼門除けとして設けられたのだとか。鬼門除けといっても堅苦しい印象はなく、街歩きの途中にふらりと立ち寄れる、こぢんまりとした静かな神社です。

古典落語「元犬」はここにあり

境内に入ると、すぐ右手に可愛らしい犬が。実はこの犬、落語「元犬」の主人公、シロ。野良犬が「人間になりたい!」と神社に願かけて、晴れて人間になったはいいけれど、どうしても犬の頃のクセが抜けないという滑稽噺(こっけいばなし)「元犬」。しかし、この犬は賢そうで、おっちょこちょいのシロにはとても見えません。

%e3%83%aa%e3%82%b5%e3%82%a4%e3%82%ba1

江戸時代には相撲が取られていたという蔵前神社は、ほかに「阿武松(おうのまつ)」という大食漢の名横綱の噺にも出てきます。昔から江戸っ子に愛されてきた神社は、今もご近所さんがふらりと立ち寄る姿が印象的です。

蔵前神社
【住所】東京都台東区蔵前3-14−11
【公式サイト】http://kuramaejinja.justhpbs.jp/kuramaejinjahomepage.html

蔵前の「歴史を感じる街歩き」を楽しもう。

蔵前は時代とともにその姿を変えてきましたが、神社は変わらない風情を残しています。初詣の後は、ぜひ1月8日の「とんど焼」へ。お焚き上げをして、一年間の無病息災を祈ります。2017年酉年を縁起のよい鳥の神社でスタートしてみてはいかがでしょうか。

東京下町、八福神参り。台東区・中央区のパワースポットを歩く

人々の暮らしに幸運をもたらしてくれる、七人の神様を祀る「七福神」。ここ、東京の下町には、福がひとつ多い「八福神」があります。蔵前から歩いていけるエリアの神社でも、可愛らしい神様たちが私たちを迎えてくれますよ。今回は下町の街並みを散策するにもぴったりの、東京・下町八福神参りをご…