いつの日も賑わいをみせる吉祥寺の繁華街。その繁華街の中心で、ついに10月21日『ココロヲ・動かす・映画館 ○』がグランドオープンを迎えました。カルチャーの街でありながら、意外にも映画館が少ない吉祥寺。その街で新たな注目を集める“ココマルシアタ―”の魅力について、オーナーの樋口義男さんにお話を伺いました。
『ココロヲ・動かす・映画館 ○』とは
吉祥寺の真ん中にオープンしたミニシアター
吉祥寺から徒歩2分、サンロードを少し抜けた繁華街の中にオープンした『ココロヲ・動かす・映画館 ○』(以下、ココマルシアタ―)。洋画のワンシーンに出てきそうな独特な雰囲気を放つ、新しいタイプのミニシアターです。
子どもの頃からウォルトディズニーの大ファンだという樋口さん。
「ここはディズニーランドでいうエントランス。この場所からいろいろな世界に繋がるようなイメージで作りました」
そんな“ワクワク感”を詰め込んだエントランス。平日のこの日も、行き交う多くの人々がドアの奥を覗き込んでいました。
ココマルシアタ―がもたらす「出会い」
「ただの映画館ではなく、みんなの『居場所』をつくりたかったんです」
そう語る樋口さんが掲げたココマルシアタ―のコンセプトは、「出会い」。人と人との出会い、人と作品の出会い、あらゆる出会いを提供できる場にしたいとおっしゃいます。
3階建てのカフェ&シアター
そんな出会いを提供するための“仕掛け”が、ココマルシアタ―のいたるところにありました。
1階:上映スペースとカフェスペース
エントランスを抜けて、1階に広がるのはカフェスペース。多くの文化人や芸術家が集まり熱い語らいを繰り広げたという「1960年代のフランスのモンマルトル」をイメージしたのだとか。ゆっくり会話を楽しめるように、カウンターとテーブル席がいくつも設置されています。
映画を観ずに、こちらのカフェスペースのみの利用もOK。取材したこの日も、年配の女性2人組や学生らしき男女3人組など、さまざまな世代の方々が、このスペースで会話に花を咲かせているようでした。
カフェスペースの向かいには、上映ホール。スクリーンが近く、どの席からも迫力ある映像を楽しめそうです。
2階:出入り自由のカフェ&シアター
そしてユニークなのが2階の上映ホール。色とりどりのアンティークな椅子にテーブルが設けられており、ゆったり飲食を楽しみながら映画を観ることができます。軽食やソフトドリンクの他にも、生ビールやハイボールなどのお酒類もオーダー可能。
「いずれは、インド映画ではインド料理、フランス映画でカジュアルなフランス料理など、映画のコンセプトに合った食事を提供するイベントをしていきたい」
そんな新しい映画の楽しみ方も計画中なのだそうです。ちなみに、現在のおすすめフードメニューはこちら。
香ばしく焼かれた分厚いハンバーグを、とろけるチーズとみずみずしいトマトとレタスで贅沢に挟んだ「極旨てづくりバーガー」。360円のお手頃価格ですが、丁寧に作られた味わいが口いっぱいに広がりまさに極旨。吉祥寺グルメにノミネートされる日も、そう遠くはないかもしれません。
3階:“ゾウのはな子”に会える休憩スペース
3階は、等身大の“ゾウのはな子”のモニュメントが置かれている休憩スペース。こちらは地元の武蔵野美術大学の生徒さんとともに作り上げた手作り作品なのだとか。
「はな子を知らないお子さんにも、吉祥寺のシンボルを継承していきたい」
井の頭自然文化園で長く愛されてきたはな子に勇気づけられてきたという樋口さんの“吉祥寺愛”がたっぷり詰まった空間となっています。こちらはトークショーやデッサン教室などさまざまな用途で利用可能なイベントスペースとしても貸し出す予定とのこと。
吉祥寺に集まる人たちの、新たな交流の場に育てていきたい
「吉祥寺は、何かこだわりを持っている人が引き寄せられる街。そのこだわりについて情報交換できる場所を、ココマルシアタ―は提供していきます。映画好きな方もそうではない方も、まずは地域の交流の場として気軽に遊びにきてください」
そう語る樋口さんの夢が詰まったココマルシアタ―。カルチャーの街・吉祥寺に新たな息吹を吹き込んでくれそうです。ぜひ一度訪れて、すてきな「出会い」を見つけてみてください。
ココロヲ・動かす・映画館 ○
【住所】東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-15
【TEL】03-5308-3222
【公式サイト】https://www.cocomaru.net/
上映作品情報(2017年11月現在)
- 『カタブイ-沖縄に生きる』沖縄の長編ドキュメンタリー映画。
- 『写真家ミック・ロック』大迫力音量放映。オリジナルドリンクの販売。
※また2作品のパネル展を3階イベントスペースにて開催。