三鷹駅からバスで15分、武蔵野大学の近くにある『榎本園芸』。豊富な品揃えで、地元の人に人気の総合園芸店です。「花と緑に関するものなら何でも揃う」といわれるほど、多くの園芸ファンを虜にしている人気のスポット。『榎本園芸』で働く榎本さんに、お店の見どころと、植物がある暮らしについてお話を伺いました。
創業50年。武蔵野屈指の総合園芸店『榎本園芸』
『榎本園芸』は、創業50年を超える老舗の総合園芸店。広大な敷地には花壇用の苗から植木、観葉植物、園芸資材などが並べられています。
豊富な品揃えにより、地元の人はもちろん、多くの園芸ファンに支持されているのだとか。駅から少し距離があるにもかかわらず、朝から多くの方がお買い物を楽しんでいました。
1000点を超える豊富な草花
まるで花畑。鮮やかな草花の苗が並ぶ
『榎本園芸』を訪れるとまず目に飛び込んでくるのは、鮮やかな花の苗たち。
ピンク、紫、黄色、オレンジ、青、緑……色とりどりの花をつけた苗がずらりと並ぶ様子は、まるで花畑のよう。自宅の庭やベランダに好きな花を並べたら気持ちまで明るくなりそう、と想像が膨らみます。
こちらは夏の花「ハイビスカス」。残暑の強い日差しを受けて、まだまだ鮮やかに咲き誇っています。
こちらは秋の七草のひとつ「桔梗(ききょう)」。「誠実」「清楚」「従順」という花言葉の通り、奥ゆかしい雰囲気を醸し出しています。衣替えをするように季節の花を飾って、新しい季節を迎える準備をするのも楽しそうですね。
黄金色に染まるススキも、秋を感じさせてくれます。こちらは南米のススキ科「パンパグラス」。風に揺れるその姿は、暑い昼下がりに涼しさをもたらしてくれそうです。
インテリアに取り入れたいグリーンがたくさん
外には、シンボルツリーにぴったりの植木も置かれています。まだ腰の高さくらいの小さな木から背の高い木まで、こちらも種類が豊富。一緒に年を重ねていける家族のような木が、ここで見つかるかもしれません。
吹き抜けの天井から光が降り注ぐ2階への階段には、たくさんの観葉植物が置かれています。
緑に囲まれたトンネルは、歩くだけで癒されそうです。
日当たりのいい2階には、背の高い観葉植物が置かれたスペースが。近頃は、室内に自分より背の高い観葉植物を置きたい、という方も増えているのだそう。明るい日差しを受けて、どれも青々と元気に葉を伸ばしています。
“植物男子”に人気の多肉植物
こちらは、サボテンや多肉植物が並ぶコーナー。
「最近では“植物男子”なんて言葉もあるようです。ちょっと変わった多肉植物を求めて、若い男性が買いにいらっしゃることも多いんですよ」(榎本さん)
こちらはユニークな形をした「ユーフォルビアメロフォルミス」。どちらも同じ品種ですが、形や表情が大きく異なることに驚きます。
これだけの種類があれば、一種類ずつ育てるのはもちろん、寄せ植えも楽しめます。初めて多肉植物を育てるのが不安な方は、お店の人に育てやすい種類や、お手入れの方法を聞いておくと安心です。一つひとつが持つ個性を楽しみながら、好みの1鉢を見つけてみてはいかがでしょうか。
鉢や鉢カバーで、植物をもっとおしゃれに
園芸資材も豊富に揃っています。店内奥の棚には、色や形、大きさまでバリエーション豊かな鉢がズラリ。
一番大きな鉢は、大人ひとりがすっぽり隠れられそうなほど。植物の成長に合わせて鉢の大きさを変えるのはもちろん、インテリアに合わせて一緒に模様替えしてみるのも素敵です。
育てて嬉しい、食べて美味しいグリーンの楽しみ
コンテナ菜園で“育てて食べる”を経験
こちらはハーブや野菜、花の種がたくさん置かれているコーナー。武蔵野は家庭菜園をしているご家庭が多く、お店の中でも特に人気のコーナーなのだそう。
園芸用の土も、たくさんの種類が揃っています。
「小さなお子様と一緒にコンテナ菜園をはじめるご家庭もあります。ただ食卓に並んだものを食べるのと、どうやって育つのかを見て食べるのとでは大きく違うもの。土に触れ、愛情が湧くことで、好き嫌いが少なくなったというお子さんもいるようです」(榎本さん)
“自分で育てた野菜を食べる”という体験は、子供の想像力を育んでくれるのかもしれません。心にも体にも、たっぷり栄養を届けてくれるように感じました。
愛情たっぷり。新鮮な朝採れ野菜が並ぶ
榎本園芸の豊富な品揃えは、園芸資材だけにとどまりません。敷地内にある畑で育てられた野菜も販売されています。
どれも榎本園芸のスタッフに愛情込めて育てられた、新鮮な“朝採れ野菜”たちばかり。この日は、じゃがいも、万願寺とうがらし、モロヘイヤ、葉とうがらし、空芯菜、ミニパプリカが販売されていました。この野菜を楽しみに訪れる地元の方も多いようです。新鮮な季節の野菜で、今夜のテーブルを彩ってみてはいかがでしょうか。
運命を感じる植物は、暮らしに活力をくれる
「花や緑は、触れているだけでストレス解消になります。コンクリートに囲まれた都会暮らしでも、観葉植物が1鉢あるだけで、きっと部屋の雰囲気が変わるはず。植物から活力をもらえて元気になれると思いますよ」
日々、花や緑に囲まれて仕事をしている榎本さんは、明るい笑顔でお話ししてくださいました。
「人と植物の出会いにも運命があると思います。ピンときた植物に『呼ばれちゃった』と言いながら、ご購入される方もいるんです。運命を感じた植物はきっと相性がよく、暮らしに活力をもたらしてくれるはず。お散歩がてら、ふらりと寄って行かれる方もたくさんいらっしゃいますので、ぜひお気軽に立ち寄って植物との出会いを探してみてください」
植物は生き物。人との出会いと同じように、“相性”や“運命”が宿っているのだと感じました。植物のある暮らしをこれから始めたい方、インテリアやエクステリアに新しい植物を加えたいという方は、『榎本園芸』で運命の一鉢を見つけてみてはいかがでしょうか。
榎本園芸
【住所】東京都武蔵野市関前3-41-17
【営業時間】9:30~夕暮れまで(夏季18:30、冬季17:00頃まで)
【定休日】毎週水曜日