満足できる家の売却を実現するには?査定と準備で家の価値を最大限に引き出そう
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家の売却を成功させるためには、まずは確実な査定と戦略が必要です。特に売却価格が適正かどうかを見極めるための査定が重要ですが、どのように査定を進め、どのような手順で売却を行うべきかご存じでない方も少なくありません。本記事では、家の売却と査定の流れを解説します。売却するために必要な知識とステップを学び、ストレスなく、効果的に家を売るための参考にしてください。
目次
家の売却の基本的な流れと査定の重要性とは?
家を売却する際には、基本的な流れと査定の重要性を理解しておく必要があります。これにより、スムーズな取引が可能となり、適正な価格で家を売却することができます。
まず、家の売却は通常、次のステップに分かれます。
- 売却準備と適正価格の設定
- 不動産会社の選定
- 家の査定
売却の各段階を知っておくことで、予想外のトラブルや遅れを防ぐことができます。また、適正な価格での売却が可能になります。たとえば、売却準備段階では、物件の整理や修繕が必要です。適正価格の設定は、地域の相場を把握したうえで行う必要があります。基本の流れを踏むことで、売却がスムーズに進み、適正な価格での取引が可能になります。
査定は物件の市場価値を見極めるための基準となり、不動産会社や購入希望者との交渉において重要な役割を果たします。正確な査定額が出ていることで、購入希望者に対して適正価格を説明する際に説得力が増します。また、過大評価や過小評価を避けることで、売却のスピードや価格に影響を与えます。査定を適切に行うことで、売却がスムーズに進み、最終的には満足のいく取引が可能となります。
売却前の準備と適正価格の設定
家を売却する前には、十分な準備が必要です。事前に準備を整えることで、売却がスムーズに進み、より高い価格での売却が期待できます。たとえば、家の清掃や修繕を行うことで、物件の価値が向上し、購入希望者によい印象を与えることができます。清潔な状態を保つことで、内見時に好印象を与え、購入希望者の興味を引きやすくなります。また、外観の小さな修繕や補修も検討するとよいでしょう。これにより、物件の第一印象を大幅に改善することができます。
適正価格を設定することも重要です。市場価格を把握し、現実的な価格設定を行えば、売却の成功確率が高まります。まず、周辺地域の不動産市場を調査し、類似の物件がどのくらいの価格で売れているのかを確認します。そして、プロの不動産査定士や複数の不動産会社から査定額を取得することもおすすめです。これにより、相場価格を理解し、適正な売却価格を設定する根拠とすることができます。複数の査定結果を比較することで、偏りのない市場価値を見極めることができます。適正価格を設定することで、購入希望者の関心を引き、早期に売却を成功させる可能性が高まります。
不動産会社の選び方
信頼できる不動産会社を選ぶことは、家の売却成功への第一歩です。不動産市場の知識と経験を持つ不動産会社は、売却を円滑に進めるための重要なパートナーとなるため、どの不動産会社に依頼するかは慎重に検討すべきです。
不動産会社は、市場価格を正確に把握し、実際の取引事例と照らし合わせた上で売却価格の設定を行うため、迅速にかつ適正価格で売却を進めることが可能です。長期的な視点で物件の魅力を最大限に引き出すためのリノベーションやリフォームの提案をしてくれることもあります。
また、地域にくわしい不動産会社は、そのエリアの市場価格を正確に把握しており、適切な価格設定や効果的な販売戦略を提案してくれます。査定額に影響する要素を提示してくれたり、反響の集まりやすい戦略的な価格提示、契約関連の手続きなど、多岐に渡るサポートが期待できます。
まずは、インターネットでの情報収集から始め、実際にいくつかの不動産会社に査定の相談を行いましょう。実績や評判、担当者の対応などをチェックすることが大切です。
家の査定依頼
不動産会社を選定したら、実際に査定を依頼します。適正価格を知ることで、無理なく売りたい価格と購入希望者の希望価格の折り合いをつけることができます。たとえば、地域の市場価格からかけ離れた価格を設定してしまうと、購入希望者が見つからず、売却に時間がかかってしまう場合があります。逆に、適正な価格であれば、短期間での売却が期待できます。査定を依頼し、適正価格を把握しておくことは、売却の成否を左右するために重要なステップです。
家の売却の際の査定方法の種類とその流れとは?
家を売却する際には、査定方法の選び方やその流れを理解しておくことが重要です。査定方法にはいくつかの種類があり、これらの方法を正しく理解し適切に利用することで、よりよい売却結果を得ることができます。
査定方法には主に「訪問査定」と「簡易査定」があります。それぞれに特長とメリットがあるので目的や状況に応じて使い分けることができます。ここでは、それぞれの査定方法について解説していきます。
「訪問査定」と「簡易査定」の活用法
「訪問査定」と「簡易査定」の両方を活用することで、より正確な査定価格を得られます。
訪問査定
「訪問査定」とは不動産会社の営業担当者が物件を実際に訪れて、現地調査をすることで査定額を算出する査定方法です。建物や室内の状態、近隣との境界、周辺環境などを加味して評価されます。
訪問査定は、物件や周辺環境の細かい情報が査定価格に反映されるため、精度の高い査定結果が期待できます。
Webや電話、メールなどから依頼ができ、実際に査定を行うのは1時間程度ですが、結果が出るまでの期間は1週間程度が目安となります。
また、訪問査定は、不動産会社の営業担当者が実際に物件を訪れるため、コミュニケーションを取れる機会でもあります。査定時には積極的に質問や会話をして、営業担当者が信頼できるかどうか確かめることもできます。
簡易査定
簡易査定は、不動産会社が物件の基本情報に基づいて査定を行う方法です。「机上査定」ともいわれており、Webや電話、メールで依頼することができます。査定結果は数日以内で得られるのが一般的です。
類似物件の取引価格のほか、地価公示※1(国土交通省によって毎年発表される土地の価格)、路線価※2(国税庁によって毎年発表される道路に面している1㎡あたりの土地の価格)なども加味して査定価格を算出します。
※1 参考:国土交通省「地価公示」
※2 参考:国税庁「路線価図・評価倍率表」
簡易査定では、ネット上にデータとして出ている条件のみを参考するため、実際の物件が持つ諸条件(眺望・日当たり・内装・隣地との距離・見た目や雰囲気)などは考慮されていません。訪問調査の査定価格に誤差が出ることがあります。
その他の査定方法
「AI査定」は過去の成約事例をもとにAI(人工知能)が不動産の査定価格を算出する方法です。基本的には個人情報を伝えずに受けることができ、住所、築年数、面積などの物件情報を入力することで査定額の算出ができます。短時間で査定結果を知ることができるため、時間的な効率も高まります。
査定額に影響する要素
不動産の査定額に影響を与える要素は、実に多岐にわたります。不動産の査定額は多様な要素によって決定されるため、これらを理解し、把握しておくことが重要です。
まず、立地条件は査定額に対して大きな影響をおよぼします。たとえば、都市部の駅に近い物件や人気のあるエリアに位置する不動産は高値で査定されることが多いです。一方、交通の便が悪かったり、植栽や景観に問題がある地域では、査定額が低くなる可能性があります。
さらに、近隣環境も査定額に影響を与えます。周辺に商業施設や教育機関、医療機関などが充実していれば利便性が高く、その利便性から高評価を受けやすいです。ただし、騒音や治安の問題などデメリットがある場所では、査定額が低くなる可能性があります。
次に、建物の状態も重要な要素です。築年数が浅い物件や、定期的にメンテナンスやリフォームを行っている物件は価値が高いと評価されます。逆に、老朽化が進んでいたり、大規模な修繕が必要な場合は査定額が下がるでしょう。たとえば、雨漏りやシロアリ被害といった例があげられます。
家の売却査定を依頼する際のポイントや注意点とは?
家の売却で納得のいく結果を得るために、不動産会社に依頼をする際のポイントや注意点を解説します。
住宅ローン残高の確認
住宅ローンが残っている場合は、現時点の住宅ローン残高を確認するようにしましょう。金融機関に問い合わせると、住宅ローン残高の残高証明書を発行してもらえます。
住宅ローンは、家の売却の際に残債を全額一括返済しなければなりません。売却価格を決める上で重要な情報ですので、査定を依頼する前に正確な数字を把握しておきましょう。
書類の有無の確認
家の売却では買主へ引き渡す書類が必要となります。査定を依頼する前に、以下のような書類があるかどうかを確認するとよいです。
- 登記簿謄(登記事項証明書)
- 購入時のパンフレットなどの資料
- リフォームやリノベーション履歴が分かる資料
- 購入時の売買契約書
- 管理規約
- 修繕計画書
上記の書類がないと査定や売却ができないということはありませんが、不動産会社から書類の有無を確認されますので、無い場合には無いことを正直に伝えるようにしましょう。
不具合や瑕疵の確認
査定時には、雨漏りやシロアリ被害、設備の故障といった家の不具合や瑕疵(かし)について、隠さず正直に申告しましょう。不具合や瑕疵は不動産の査定価格を下げてしまう恐れがありますが、不動産を売却した後にこれらが発覚した場合、売主は「契約不適合責任」を問われることがあります。契約不適合責任とは、不動産売却後に契約書に記載されていない不具合や瑕疵が判明した場合に問われる責任のことです。
不動産査定を受ける際は、物件の不具合や瑕疵をしっかりと把握し、不動産会社に伝えるよう心がけましょう。現状の不具合を記録するため、写真に収めておくこともおすすめです。
まとめ
家の売却で査定は、売却の成功に欠かせない要素です。売却前の準備から適正価格の設定、不動産会社の選び方、査定方法の理解など、あらゆるステップが売却査定を有利に進めるためには不可欠です。
家の売却を考えている方は、まずは信頼できる不動産会社に相談し、正確な査定を受けることから始めましょう。早めの準備と情報収集が、最適な売却結果を生み出します。査定結果をもとに、具体的な売却戦略を立ててみてください。次のステップとして、売却価格の設定や最良の契約に向けた準備を進めましょう。
いえらぶ編集部
全国15,000社の不動産会社の業務支援をする中で得たノウハウを日々発信中。
おもに、不動産(賃貸・購入・売却)や税金・法令といった暮らしに関わる記事を執筆しています。
https://ielove-cloud.jp/
筆者
リノベる。JOURNAL編集部
物件探しからアフターサービスまで、リノベーションに関わることを一社完結のワンストップで手掛ける「リノベる。」
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