リノベーションの満足度を大きく左右するといっても過言ではないくらい「キッチン」は住まいの主役!
アイランド、ペニンシュラ‥‥憧れのキッチンスタイルの種類と特徴、それぞれの魅力について紹介します。
目次
- ホームパーティに最適!おしゃれなアイランドキッチン
- 子育てママにうれしい!対面式のペニンシュラキッチン
- コンパクトで動線がいい!ベーシックな壁付けキッチン
- 煙やニオイがもれない!料理に集中できる独立型キッチン
- コンロとシンクが別々!家事ラクなセパレートキッチン
ホームパーティに最適!おしゃれなアイランドキッチン
「アイランドキッチン」
アイランドキッチンは「島」という意味のネーミングの通り、四方が壁に接していない独立したキッチンです。
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『ワイドなキッチンが佇むさわやかな空間と、室内窓のアクセント』
アイランドキッチンのメリット
アイランドキッチンのメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
- 開放感がある
- 料理しながらまわりを見渡せる
- 複数人で料理しやすい
アイランドキッチンはカウンターまわりに壁がないことから、スペースが広く感じられます。
ダイニングやリビングにいる家族と会話をしたり、子供の様子を見守りながら作業ができる点もメリットといえます。
また、アイランドキッチンは壁の行き止まりがなく回遊性があります。どの方向からも調理に参加できるという機能的なメリットもあります。
アイランドキッチンのデメリット
一方、デメリットとしては以下のようなことが挙げられます。
- 広い空間が必要
- 価格が高い
- 乱雑になりがちな作業スペースを隠せない
アイランドキッチンを設置するには広い空間が必要で、LDKの面積が狭いと間取りが制約されたり設置が難しい場合も。
また、壁付けの面があるキッチンと異なり、4面すべてをきれいに仕上げるため、必要な部材が多く、価格が高くなってしまいます。
キッチンを覆う壁がないのはメリットである反面、生活感が出がちな作業スペースが丸見えになってしまい、嫌な人もいるかもしれません。
アイランドキッチンの注意点とおすすめしたい人
回遊性の高いアイランドキッチンは両側に空間が必要なため、ある程度の広さがないと設置できません。設置できても、リビングなど他の空間が狭くなってしまったり、設置可能な場所や向きが制限されてしまう可能性があるので要注意です。
また、壁付けでないため、換気扇選びも重要。ニオイが広がらないよう、大きめの換気扇を選ぶ人も多いようです。
アイランドキッチンはデザイン的にもおしゃれで、人気が高い憧れのキッチンスタイルです。
全方向からぐるりとキッチンを囲めるので、ホームパーティや家族でお料理する機会が多い人におすすめです。
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『コーヒーと音楽、葉巻から始まる1日』
子育てママにうれしい!対面式のペニンシュラキッチン
「ペニンシュラキッチン」
アイランドが「島」なら、ペニンシュラは「半島」です。キッチンの左右どちらかが壁に面した対面キッチンを「ペニンシュラキッチン」と呼びます。
ペニンシュラキッチンのメリット
ペニンシュラキッチンには、アイランドと同様のメリットの他に、設置面のメリットがあります。
- 開放感がある
- 料理しながらまわりを見渡せる
- 設置しやすい
ペニンシュラキッチンも目の前が開けており、開放感があります。料理しながらまわりを見渡せるため、例えば子供の様子を見ながら家事をするといったこともしやすくなります。
また、アイランドキッチンと異なり壁にキッチンの片側を付ける形のため、設置しやすい、というメリットもあります。
ペニンシュラキッチンのデメリット
ペニンシュラキッチンのデメリットは、アイランドキッチンにも同様のことが言えますが、以下のようなものです。
- ニオイや煙がリビング、ダイニングに広がりやすい
- 水はね、油はねしやすい
- 収納が少なくなりやすい
アイランドキッチン同様に、リビングダイニングと一体感があるため、料理中のニオイ
が広がりやすくなります。
また、コンロ前に壁がない場合、広い範囲に油はねがしやすくなります。気になる場合は、油はねガードを取り付けるなどして対策しましょう。
ペニンシュラキッチンの設置のポイントとおすすめしたい人
ペニンシュラキッチンもアイランドキッチン同様リビングを見渡しながらお料理できるので、子育て中のママに人気のスタイルです。そしてアイランドキッチンよりも場所を取らず、取り入れやすいスタイルです。
冷蔵庫や食器棚、パントリーへの動線も考慮しながら配置を検討することで、より使い勝手のいいキッチンにすることができます。
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『変幻自在のからくり空間』
コンパクトで動線がいい!ベーシックな壁付けキッチン
「壁付けキッチン」
壁付けキッチンとは、その名の通り壁に向かって取り付けたタイプのキッチンのことです。
ペニンシュラキッチンと異なり、キッチンに立つと目の前は壁ということになります。
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『しかくとくるみと未完成』
壁付けキッチンのメリット
壁付けキッチンのメリットは以下のようなものです。
- リビングダイニングスペースを広くとれる
- 価格が安い
壁付けキッチンは対面式キッチンに比べ、省スペースにできるためリビング・ダイニングを広くできます。
キッチンの後ろにすぐダイニングといった形にすれば、コンパクトなスペースでも十分な機能性を持たせられるでしょう。
また、壁付け用キッチンは設備自体の価格が安いというメリットもあります。
壁付けキッチンのデメリット
一方、デメリットとしては以下のようなものがあります。
- リビングやダイニングからキッチンが丸見えになりやすい
- 収納が少なくなりやすい
壁付けキッチンは、配置次第ではありますが、リビングやダイニングからキッチンが丸見えになりやすいというデメリットがあります。
また、壁側に機能と収納が集約されるため、キッチンの横幅によっては収納が少なくなる点もデメリットと言えます。
壁付けキッチンの設置のポイント
壁付けキッチンは、壁に向かって作業するため「料理に集中できる」という声も。背面から見えてしまう点は、壁に造作棚を設置してキッチン雑貨をディスプレイするなど、あえてインテリアとして楽しむこともできます。
煙やニオイがもれない!料理に集中できる独立型キッチン
「独立型キッチン」
独立型キッチンとはダイニングやほかの部屋と独立してキッチンが配置されているタイプのものを指します。
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『ミッドセンチュリー × モロッコ』
独立型キッチンのメリット
独立型キッチンのメリットは以下のようなものです。
- 来客時キッチン内部を隠せる
- キッチンのニオイや煙が広がりにくい
- 料理に集中できる
空間が完全に独立している点がその他のキッチンと大きく異なる点です。仕切られた別の空間なので、調理の煙やニオイがキッチン以外のスペースに広がりにくいこともメリットです。
独立型キッチンのデメリット
一方、デメリットもあります。
- ほかの部屋の様子が分からない
- ニオイがこもりやすい
- 家事動線が悪くなりやすい
独立キッチンのデメリットとして、例えば家事をしながら子供の様子を見るといったことがしづらいことが挙げられます。
また、料理をしている人が孤立しやすい点と、配膳などがしにくい点もデメリットといえるでしょう。
独立型キッチンの設置のポイントとおすすめの人
お客様が来ても片づけなどに気を遣わなくていいのは独立したスペースならでは。お料理に専念したいという本格派にもおすすめのスタイルです。
コンロとシンクが別々!家事ラクなセパレートキッチン
「セパレートキッチン」
セパレートキッチンとはコンロとシンクが分離されているタイプのキッチンのことです。
例えば、コンロを壁付けにし、シンクと調理台をその対面に配置するといったものです。
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『猫と楽しむ、素材を生かしたワイルド空間』
セパレートキッチンのメリット
セパレートキッチンのメリットには以下のようなものが挙げられます。
- 調理中の動線効率がよい
- 配置次第で対面型の利点も得られる
セパレートキッチンは配置次第で調理中の移動をかなり少なくすることが可能で、とにかく効率よく家事ができる点が大きなメリットだといえるでしょう。コンロ側を壁付けにすれば煙やニオイがリビングまで届きにくく、シンク側を対面カウンターにすれば家族とのコミュニケーションが取りやすいのも魅力です。
セパレートキッチンのデメリット
一方、デメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
- 設置に広いスペースが必要
- 価格が高い
- 床が汚れやすい
セパレートキッチンは、通常、アイランドキッチンよりさらに広いスペースが必要です。
また、コンロとシンク間で洗い物や食材を行き来させるたびに床の上を通るため、床が汚れやすいというデメリットもあります。
セパレートキッチンの設置のポイントとおすすめしたい人
片方をアイランドにすることも可能で、複数のキッチンスタイルの利点が融合されたスタイルです。調理の際の効率良さと、家族とのコミュニケーションを大切にしたい人におすすめです。
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【記事監修】リノベる。設計担当安江浩(やすえひろし)
大学卒業後、設計事務所で戸建住宅の設計等を担当。様々な建築家とコラボレーションを経験後、オフィス什器メーカーにてオフィス設計に従事。 2012年リノベる入社後は設計担当として案件を担当し、現在は設計施工部門の管理職として現在に至る。
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