もうすぐやってくる新緑の季節。あたたかい陽気に誘われ、お散歩したい気分になりませんか。そんなとき、吉祥寺の周辺エリアで特におすすめしたいのが「玉川上水緑道」。 賑やかなテーマパークやイベントに行くのもいいですが、時には緑道をのんびりと散歩するのも素敵ですよね。今年のゴールデンウィークは自然のパワーを感じて、心身をリフレッシュさせてみませんか。
玉川上水緑道とは
玉川上水は、江戸時代、江戸の飲料水を供給するためにつくられた上水路。その玉川上水に沿ってつくられたのが「玉川上水緑道」です。多摩川の羽村から四谷大木戸まで、約43kmの長さがあります。そのうち、現在緑道として開園されているのは、杉並区の浅間橋から福生市の平和橋までの約24km。今回は、杉並区の浅間橋から三鷹駅までの5.1kmを散歩してみました。
いざ、散歩コースへ
京王井の頭線「富士見ヶ丘」駅から出発!
最寄り駅は、京王井の頭線の「富士見ヶ丘」駅。ここから600ⅿほど歩いて、スタート地点「浅間橋」へ向かいます。
【11:40】「浅間橋」から緑道さんぽスタート
こちらがスタート地点の浅間橋。実際、橋がかかっているわけではなく、地名として「浅間橋」と呼ばれているようです。ここから水路を左手に、上流に向かって散歩スタート!
とてもきれいに舗装されていて、歩きやすい道になっています。
マップには、現在地の目印になる橋がたくさん
道の途中では、随所に立看板が設置されており、現在位置を確認することができます。今回歩く浅間橋から三鷹駅までの道のりには、全部で16もの橋があるようです。いつも地図代わりにしているスマートフォンはバッグにしまって、この看板を頼りに歩いてみることにしました。
緑道沿いにはキラキラと光る、美しい水面が。川のせせらぎ、鳥のさえずり、風のそよぐ音がだんだん大きくなってきます。
歩いている途中、水辺にペアの鴨を発見。つがいでしょうか。かわいらしい赤い足を木に添えて、何やらお話ししているようでした。
緑道には、ところどころにベンチが設置されています。お弁当を持参して、青空ランチを楽しむのもよさそうですね。
スタート地点から約1.5km歩いたあたりから、歩道が土に変わっていきました。アスファルトと比べて、土は照り返しが少なく涼しく感じるので、夏日を観測することもあるゴールデンウィークには気持ちがよさそうです。
【12:10】長兵衛(ちょうべえ)橋
スタート地点から30分ほど歩くと、「長兵衛橋」が見えてきました。ピンクの手すりが独特な雰囲気です。玉川上水緑道には、このように趣のある橋がいくつも架けられています。
長兵衛橋からみた水路は、木々が生い茂っていてとても涼しそうです。このあたりから、より自然豊かな雰囲気になっていきます。
【12:15】東橋(あずまはし)から竹林を臨む
その先、東橋の上水路には、凛々しい竹林が。すきまから、水路を眺めることができます。
【12:25】公園で鳥のさえずりを楽しむ
鳥のさえずりが最も聴こえたのが、こちら。東橋を越えたあたりの右手にある公園です。遊具はないのですが、大きな木が何本も植えられており、「チュンチュン」「ピーピー」と歌う鳥の声を楽しむことができます。
【12:30】宮下橋
宮下橋では、フレッシュな新緑がお出迎えしてくれました。ここを右折すると、京王井の頭線の三鷹台駅に着きます。
【12:40】井の頭橋
更に上流に向かい、井の頭橋に到着。この日は4月上旬、橋の上から水路を彩る桜の姿を見ることができました。
緑道沿いではこのように、桜をはじめ、一日でたくさんの樹々や花々を見つけることができます。
ゴールデンウィークの頃には、どんな花が咲いているのでしょうか。季節の草木を楽しむのも、玉川上水緑道さんぽの醍醐味のひとつです。
【12:40】散歩中の猫に出会う
緑道を歩いていると、気持ちよさそうに散歩する猫の姿が。この日、犬の散歩をしている親子や、ジョギングをしている男性、自転車を押しながらお喋りしている学生カップル、野球部の少年たちなど、たくさんの人々とすれ違いました。この緑道が地元の人に愛されている様子が伝わってきます。
【12:45】松影橋
松影橋から眺めた水路。濃い緑、薄い緑、たくさんの緑が水面に映っています。水がそよそよ流れる音と、鳥のさえずりしか聴こえない、極上の癒し空間。心の中のモヤモヤも、スーッと水に流れていきそうです。
【12:55】井の頭恩賜公園が見えてきた
新橋を過ぎると、右手に井の頭恩賜公園が見えてきます。
このあたりから、反対側の水路を歩いてみることにしました。左先には「三鷹の森ジブリ美術館」があります。この辺りは、緑あふれる道が続いています。
元気よく生い茂る緑が、強い陽射しもさえぎってくれそうです。気持ちのよい木漏れ日を浴びながら、散策を続けます。
【13:15】風の散歩道
井の頭恩賜公園を越え、萬助橋(まんすけばし)を過ぎたあたりから、「風の散歩道」といわれる舗装された道になります。左手に見えるのは「山本有三記念館」。作家・山本有三は、ここで代表作『路傍の石』や戯曲『米百俵』などを執筆したといわれています。大正末期に建てられた洋風建築で、煙突や暖炉などが今もなお残る希少な建物です。
三鷹市山本有三記念館
【住所】東京都三鷹市下連雀2-12-27
【開館時間】9:00〜17:00
【定休日】月曜日、年末年始(12月29日~1月4日) ※月曜日が休日の場合は開館し、その翌日と翌々日休館
【公式サイト】http://mitaka.jpn.org/yuzo/
【13:20】太宰治の石碑
むらさき橋を越えると、小さな広場に出ました。
こちらは太宰治の入水地として、石碑が建てられています。三鷹駅近辺には、太宰治の墓や、太宰治文学サロンなど、太宰治にまつわる場所が多々あります。文豪ゆかりの地を巡ってみるのも楽しそうですね。
【13:25】三鷹駅が見えてきた
さらに歩いていくと、三鷹駅が見えてきました。時計を見ると、合計で1時間45分の散歩。今日は、写真を撮ったり公園でのんびり過ごしたりしたので時間がかかりましたが、サクサク歩けば1時間ちょっとで歩ける距離です。景色を楽しむのはもちろん、体を動かしたいときにもよさそうですね。
新緑の季節にぴったりのさんぽ道、見つけた
新緑がキラキラ輝くゴールデンウィーク。「玉川上水緑道さんぽ」には、最高の季節です。緑道にある草花を「これは何かな?」と観察してみたり、途中、美術館や記念館に訪れたりと、他にもいろいろな楽しみ方ができますよ。水分補給や紫外線対策をしながら、自然豊かな玉川上水緑道さんぽ、あなたも楽しんでみませんか。