初めてのマンション購入!物件価格以外の初期費用や諸費用を解説
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マンション購入を考えている皆さん、物件価格だけを考えていませんか?実は、諸費用としてほかにもさまざまな費用があります。マンション購入は人生の大きなイベントであり、慎重な資金計画が必要です。諸費用に対する理解が深まれば、購入後の負担を避けることができます。しかし、物件価格以外にかかる費用についてはくわしく知らない方も多いのではないでしょうか。ここからは、マンション購入に必要な諸費用を理解し、予算を立てる際に役立つ情報をご紹介していきます。
目次
マンション購入諸費用の基礎知識
物件価格以外に必要な費用と予算の立て方
マンションを購入する際には、物件価格以外にもさまざまな費用がかかります。これらの費用を考慮に入れないと、予算がオーバーしてしまうことがあるため、予算を立てる際には非常に重要です。
たとえば、ローン関係費用、登記費用、印紙税、仲介手数料、火災保険料、管理費、修繕積立金、固都税(固定資産税・都市計画税)の清算金、また場合によってはリフォーム・リノベーション費用などが必要になります。これらの費用を無視すると、不意の出費に困ることになります。購入後に予想外の費用が発生し、予算を大幅に超えてしまうリスクがあるため、事前にしっかりと把握しておくことが重要です。
●ローン関係費用
融資事務手数料は、金融機関がローンの審査や手続きを行うための費用であり、一般的には数万円から数十万円に及ぶことがあります。このため、ローンを組む際には事務手数料の金額も考慮に入れる必要があります。
次に、融資保証料についてくわしく解説します。保証料はローンの総額や借入期間に応じて変動する費用のことを指します。借主が万が一、返済不能になった際に金融機関が損失を被らないようにするための保険です。保証料が高額になる場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。さらに、ローン関連費用は金融機関ごとに異なるため、複数の金融機関で見積もりを取り、事前に比較検討することもおすすめです。
また、団体信用生命保険(団信)(※1)に関しても、基本的なプランに加え特約やオプションが選べる場合があります。たとえば、がん保険や三大疾病保険が含まれたプランも存在しますので、ライフプランや健康状態に応じた最適なプランを検討することが求められます。
※1:団体信用生命保険とは
ローン返済途中で債務者が死亡や高度障害になった際に、残りのローンが支払われる仕組みです。団信に加入することで、万が一の事態が発生しても、残された家族がローン返済の重荷を背負うリスクを低減できます。
●仲介手数料
物件の紹介・案内・調査だけでなく、売主と買主の契約条件の調整、契約書類作成、契約から引き渡しまでの事務手続きなどもおこないます。この活動の報酬は、売買が成立したうえで支払われる「成功報酬」となっています。したがって、売買契約が成立しなかった場合、仲介手数料は請求されません。
仲介手数料には宅地建物取引業法により定められた上限額があり、取引物件価格(税抜)400万円超の場合、売却価格の3%に6万円(消費税別)を加えた金額「取引物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税」となります。
●登記費用
不動産の所有権を公的に証明するための費用です。登記によって、あなたがマンションの正当な所有者であることが明確になります。所有権移転登記や抵当権設定登記など、複数の種類があり、その費用は物件の評価額や登記事項によって異なります。
●印紙税
売買契約書に貼付するための税金であり、契約の法的効力を確保するために必要です。印紙の金額は契約金額に応じて定められています。軽減措置の対象となる契約書に係る印紙税の税率は、課税物件表の規定にかかわらず、次表のとおりです。(※2)
不動産売却価格
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本則税率
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軽減税率
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10万円を超え、 50万円以下
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400円
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200円
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50万円を超え、 100万円以下
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1千円
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500円
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100万円を超え、500万円以下
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2千円
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1千円
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500万円を超え、1千万円以下
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1万円
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5千円
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1千万円を超え、5千万円以下
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2万円
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1万円
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5千万円を超え、1億円以下
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6万円
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3万円
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1億円を超え、5億円以下
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10万円
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6万円
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5億円を超え、10億円以下
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20万円
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16万円
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10億円を超え、50億円以下
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40万円
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32万円
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50億円を超える
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60万円
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48万円
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(※2)出典:国税庁ホームページ
(注)不動産売買契約書に課せられる印紙税の軽減は、2027年(令和9年)3月31日までの適用です。
●固都税(固定資産税・都市計画税)
固都税とは固定資産税と都市計画税を合わせた言葉であり、どちらも物件所有後に毎年かかる税金です。
固定資産税は物件の評価額に対して原則として1.4%の税率が適用され、都市計画税は0.3%が標準的です。これらの税金は、自治体から毎年送られる納税通知書に基づいて支払います。購入年分に関しては売主・買主間にて日割り清算をします。
●火災保険料
火災だけでなく水害や盗難などさまざまなリスクをカバーします。マンション購入後、何らかの災害で大きな損害が発生しても、火災保険があれば修理や復旧費用をカバーできるため、経済的な負担が軽減されます。
●手付金
手付金(物件金額の5%相当)が売買契約時に必要となります。支払方法が現金となりますのでこちらも把握しておきたい費用です。次項の頭金にも関連してきますが、頭金ゼロの場合でも一時的に用意は必要になりますので注意が必要です。
●リフォーム費用・リノベーション費用の考慮
マンション購入時には物件価格だけでなく、リフォームやリノベーションにかかる費用も含めて総合的に資金計画を立てることが大切です。そのためには、リフォームやリノベーションの具体的な内容や費用を事前に見積もり、無理のない予算設定を行うことが求められます。
適切なリフォーム計画やリノベーション計画を立てることで、購入後のトラブルを避け、長期的に快適な住環境を維持することができます。また、リフォームやリノベーションを通じて物件の価値を上げることができるため、将来的な売却を考える際にも有利になるでしょう。
また、リノベーション費用を住宅ローンと同じ金利と返済期間で借入出来る銀行もありますので、リフォームやリノベーションの規模に応じて検討しておくこともおすすめです。
頭金の設定と考え方
頭金とは、住宅購入をする際に最初に支払うある程度まとまった現金のことです。
頭金ゼロでも住宅購入できないことはないですが、「頭金を用意できる人」は、金融機関の住宅ローン審査に通りやすいと言われています。「頭金を用意できる=貯蓄ができる人」であり、返済能力があるとみなされるのです。一方で、貯蓄がなく、頭金を用意できない場合、審査に通らない可能性も出てきます。また、頭金を多く支払うほど、住宅ローンの借入額は減り、毎月返済する金額も抑えられます。
しかし、頭金を貯めるために購入を先延ばしにして家賃を払い続けていては、居住費の生涯支出総額が多くなってしまいますし、頭金を支払うために貯蓄を無理に削ってしまうと、急に現金が必要になったときに工面できなくなって困ってしまうことも考えられます。
ご自身やご家庭のライフプランや資金を考えながら、頭金を準備した方がいいのか、頭金ゼロで購入した方がいいのかを検討しましょう。
購入後の追加費用と維持費について
マンションを購入した後も、追加費用や維持費がかかることを理解しておくことは非常に重要です。購入後の総合的なコストを見落とすと、長期間の計画が破綻する可能性があります。ここからは、購入後に発生する追加費用や維持費について、くわしく解説します。
マンション購入後には、管理費や修繕積立金といった定期的な費用が発生します。これらの費用は、建物の維持や共有部分のメンテナンスに使用されるため、しっかりと計画に組み込んでおくことが大切です。
管理費・修繕積立金の目安と長期間の計画
マンション購入は、管理費や修繕積立金が毎月の負担となり、住宅ローンの支払と併せてこれらの費用を考慮した予算を立てることで、無理なく長期的にマンションを維持することが可能となります。これらの費用がどの程度になるかを把握することで、総合的な生活費の見積もりがしやすくなります。このようにして、マンション購入後に無理なく生活を続けられるかどうかを事前に確認することが大切です。
また現在だけでなく、長期的な計画を立てる際には、定期的に上昇する可能性のある管理費や修繕積立金の増加を見越して予算を組むことも重要です。たとえば、大規模修繕が予定されている時期や、そのための費用が今後どのくらい上昇するかなどを考慮することで、将来的な負担を減らすことができます。マンションの資産価値を維持するためにも、定期的なメンテナンスや適切な費用の管理が欠かせません。
マンション購入の際には、将来的なライフプランを見据え、管理費や修繕積立金の適切な見積もりとともに、長期的な支出計画を立てることが必要です。
購入後に追加でかかる費用のリストアップ
マンションを購入した後にも新生活に必要な追加費用が発生することがあります。これらの費用を事前に把握しておくことは、予算(頭金)を考える際に非常に重要です。
具体的な追加費用として、家具や家電の購入費用があります。新しい生活を始める際には、家電製品や家具を揃える必要があります。これには数十万円から数百万円程度の費用がかかることもあります。また、引っ越し費用も忘れてはいけません。引っ越し業者への依頼料や、場合によっては梱包資材の費用なども追加でかかります。
さらに、インターネットやテレビの設置費用も考慮する必要があります。インターネット接続やケーブルテレビの契約、設置工事などの費用が発生します。これに加えて、新しい住居で生活するための日用品や消耗品の買い替え費用も考慮しましょう。
また、不動産取得税という税金があります。登記を行ってからおおむね6ヶ月程度で不動産取得税の納税通知書が送付されます。
維持費用と計画をしっかりと立てることで、長期間快適な生活を送ることができます。ファイナンシャルプランナーや不動産の専門家と相談しながら、自分に合った資金計画を立てることが重要です。長期的な視点で計画を立て、安心して暮らせる住まいを作り上げましょう。
よくある質問への回答と注意点
マンション購入には多くの疑問が伴うものです。ここでは、よくある質問に対する回答と注意点を解説します。
諸費用の総額はどのくらい?
マンション購入の際にかかる初期費用の総額を把握することはとても大切です。上記のように購入を計画する際に、物件価格のみならず、様々な関連費用を考慮しなければならないため、予算オーバーを防ぐためにはこれらを正確に計算する必要があります。物件・頭金によって金額は大きく変わってきますが、中古マンションにかかる諸費用の目安は「物件金額に対して6〜10%程度(例、物件3000万円の場合、180万円~300万円)」となります。詳細は不動産会社へ確認するようにしましょう。
初期費用の総額を具体的に把握し、事前に余裕を持った資金計画を立てることで、購入過程における金銭的な不安を軽減することができます。無理のない返済計画を策定し、購入後の生活に負担を与えない範囲での資金配置を行うことが成功への鍵となります。諸費用を全て把握しておくことで予算を管理しやすくなり、予期せぬ出費が発生した際にも柔軟に対応できるでしょう。
現金が必要なタイミングと諸費用の支払の流れ
①契約時
手付金(物件金額の5%相当)が売買契約時に必要となります。支払方法が現金となるケースが多いです。
②残金決済時(引き渡し時)
引渡し日には残りの購入代金を支払い、不動産登記手続きが行われます。この際にローン関係費用、仲介手数料、登記費用、印紙税、仲介手数料、火災保険料などの諸費用も必要となります。これらの費用は、多くの場合、購入代金の6〜10%程度が目安とされています。
③引渡し後
引越しやリフォームなど、追加の支出が発生することもあります。また、マンションの管理費や修繕積立金など、購入後も定期的に支払う費用が発生するため、これらも資金計画に含めておく必要があります。また、不動産取得税という税金があります。登記を行ってからおおむね6ヶ月程度で不動産取得税の納税通知書が送付されます。
支払いタイミングを明確に把握し、マンション購入をスムーズに進めるためには、購入手続きの流れの全体像を理解しておくことが不可欠です。
まとめ
マンション購入における諸費用には、物件価格以外にもさまざまな費用がかかることを理解しましょう。頭金の設定、ローン関係費用、仲介手数料、登記費用などの諸経費をしっかりとリストアップし、計画的な資金管理を行うことが重要です。
マンション購入を考えている方は、自分の予算と購入希望のマンションの諸費用をしっかりと計算しましょう。そして、必要に応じてファイナンシャルプランナー等の専門家に相談することで、より具体的で確実な計画を立てることができます。各種専門家に相談し、後悔や失敗のないマンション購入となるように計画的に進めていきましょう。
【記事監修】リノベる。不動産担当廣川 浩大(ひろかわ こうた) 2019年にリノベるへ入社後、不動産部門の立ち上げメンバーとして、これまで約300組以上の不動産仲介担当を経験。 |
筆者
リノベる。JOURNAL編集部
物件探しからアフターサービスまで、リノベーションに関わることを一社完結のワンストップで手掛ける「リノベる。」
そんな「リノベる。」が住宅購入、リノベーション知識、ローン、リノベーション事例や暮らし方、お施主様インタビューなど住宅購入やリノベーションをご検討の方に役立つ情報をお届けしています。
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