庭をリフォームする際の注意点や費用相場、ポイントを紹介

庭をリフォームする際の注意点や費用相場、ポイントを紹介
こだわり・暮らし方

ガーデニング、子供の遊び場、洗濯スペースなどさまざまな目的で使える庭ですが、使いにくいと感じている人もいるでしょう。庭をリフォームすれば、快適に過ごせるようになったり、ガーデニングなどを楽しめるようになったりします。本記事では、庭をリフォームする際の工事内容や費用相場、ポイントや注意点をご紹介します。

※最下部にある「費用情報に関するご注意事項」をお読みください。

目次

人庭のリフォームの工事内容と費用相場

まずは、庭のリフォームの代表的な工事内容と費用相場をご紹介します。費用は検討するエリア、工事の範囲や規模、リフォーム前の状態、施工業者などの前提条件によって異なるので、あくまで目安としてください。

整地する

まずは庭のリフォームの土台となる整地をする際の工事内容や費用相場をご紹介します。

芝生のある庭

整地とは

整地とは、土地の凹凸をなくし平らにする工事のことです。雑草や木の根の除去も含みます。庭のリフォームは整地をしたうえでおこなうため、土台となる大切な工事です。

整地のメリット

整地をきちんとすることで、その上に敷いた芝生や砂利、タイルもキレイな仕上がりになります。反対に整地をしないで芝生やタイルを敷いてしまうと、表面がガタガタになり耐久性も下がってしまいます。

工事内容

整地をするときには、まず土の中の石や雑草を丁寧に取り除きます。次に土を耕し、固めてキレイに整えます。最後は重機などで転圧して粗整地として仕上げるのが一般的です。ガーデニングをする場合は、さらにレンガや敷石などで囲い花壇をつくります。

費用相場

整地の費用相場は1㎡あたり2,500円~6,000円が目安です。費用には雑草や小石の除去にかかる費用も含まれます。 例外として、特別に撤去しなければいけないものがある場合は費用が追加されます。ガーデニングスペースをつくったり芝生を張ったりする場合や、庭の状況などによって価格は変動します。

砂利を敷き詰める

砂利を敷き詰める際の工事内容や費用相場をご紹介します。

通路のある庭

砂利を敷き詰めるメリット

庭に砂利を敷き詰めることで、雑草が生えにくくなり日々のメンテナンスが楽になります。また、土がむき出しの状態よりも見た目がよくなり、歩いたときに汚れにくくなります。さらに、砂利の上を歩くと音が鳴るので、防犯対策にも効果的です。

工事内容

砂利を敷き詰める際には、整地をした庭に除草シートを敷き、上に砂利を敷いていきます。全面に砂利を敷く方法もありますが、アプローチの周りにだけ敷いたり、複数の砂利を組み合わせてデザイン性を持たせたりする方法もあります。

費用相場

砂利を敷き詰めるリフォームの費用相場は、1㎡あたり3,000円~1万円が目安です。整地作業も費用に含まれます。費用は庭の面積や使う砂利の種類などによって変動します。砂利を敷くのは工程が少ない分、芝生やコンクリートで仕上げるよりも安価にリフォームできます。

芝生を張る

芝生を張る際の工事内容や費用相場をご紹介します。

芝生と生垣

芝生を張るメリット

芝生は柔らかく、転んでもケガをしにくいので子供やペットを安心して遊ばせられます。土埃が立ちにくく、建物や洗濯物が汚れにくいのもメリットです。また、芝生の緑は見ているだけで癒される人もいるでしょう。夏場は照り返しを抑え、温度の上昇を抑える効果もあります。

工事内容

芝生を張る際には、整地をした上に除草シートを敷き、カットした芝生のシートを張っていきます。芝生シートのつなぎ目が隠れるくらいまで土をかぶせ、ホウキなどで芝全体に土を広げます。最後に芝生と土が密着するように踏み固め、十分に水やりをします。

費用相場

芝生を張るリフォームの費用相場は、天然芝であれば1㎡あたり4,500円~6,000円、人工芝であれば1万円~1万3,000円が目安です。芝生を張るときの費用の大きな変動要素は芝の種類です。人工芝はメンテナンスが少ない分、初期費用は高くなります。 例外として、もともと芝が敷いてあり撤去が必要な場合や、庭の状態が悪い場合などは費用が追加になる可能性があります 。

サンルームを設置する

サンルームを設置する際の工事内容や費用相場をご紹介します。 

サンルームのサボテン

サンルームを設置するメリット

サンルームとは、日光を取り入れるためにガラス張りでつくられた部屋のことです。庭と続いているものはガーデンルームと呼ぶこともあります。サンルームがあれば、雨の日や寒い日に洗濯物を干せたり、虫を気にせずガーデニングを楽しんだり、ペットがのびのび過ごせるスペースとして活用したりとさまざまな目的で使えます。スペースが広ければ庭の緑を見渡せるセカンドダイニングとしても使えて、おもてなしにもピッタリです。

工事内容

サンルームは既製品のパネルを現場で組み立てていくのが一般的です。最初に地面に穴を開け、モルタルなどで基礎をつくります。土台の上に既製品のサンルームのパネルを組み立てていき、建物へネジで固定します。最後に雨漏りをしないようシーリング材でコーキングします。

費用相場

サンルームの種類は庭に土台を打って組み立てる「ノーマルタイプ」と、ウッドデッキや土間の上に設置する「テラス囲みタイプ」に分かれます。ノーマルタイプの費用は本体価格と施工費用を含めて75万円~110万円が目安で、テラス囲みタイプの費用は135万円~155万円が目安です。 上記の費用は快適なスペースとして使える「364×178.5cm」の広さの場合ですが、広さが変われば費用は増減します。また、冷暖房設備や物干し、日除けなどの設備をつけることで費用は追加されます。サンルームの素材やデザインによっては、200万円~300万円かかることもあります。

ウッドデッキを設置する

ウッドデッキを設置する際の工事内容や費用相場をご紹介します。

ウッドデッキの庭

ウッドデッキを設置するメリット

ウッドデッキを設置すると、気軽にアウトドアの時間を楽しめるセカンドリビングとしてさまざまな目的で使えます。バーベキューやDIYスペース、子供の遊び場など、庭よりも身近なアウトドア空間として活用できます。足が土で汚れないので、ガーデニングスペースとして使う人も多くいます。

工事内容

ウッドデッキを設置する際には、まず土台をつくることから始めます。除草シートを張り雑草が生えてこないようにしてから、砂利敷きや土間コンクリート打ちなど床下の施工をします。歪みが出ないよう柱や土台の石を設置し、ウッドデッキの柱部分を固定していきます。土台ができたら床板を張り、側面に幕板を施工します。

費用相場

ウッドデッキを設置する際の費用相場は、6畳で30万円~が目安です。人工樹脂木のウッドデッキで、材料費・施工費が含まれています。ウッドデッキは素材や広さなどによって価格が変動します。また、日除けのシェードや照明、コンセントなどのオプションをつける場合、費用が追加されます。

【目的別】庭をリフォームする際のポイント

快適な庭を手に入れるためには、ポイントを押さえてリフォームの計画をすることが大切です。目的ごとにポイントをご紹介します。

果物の植木

庭を快適に使えるようにする

まずは、庭を快適に使えるようにするためのリフォームにおけるポイントです。

庭での過ごし方からテーマを考える

庭のリフォームを計画するときには、どの箇所をリフォームするかを最初に考えるのではなく、「庭でどのように過ごしたいか」を先にイメージすることが大切です。理想の過ごし方から、庭のテーマを決めてみましょう。くつろぎの空間、趣味を楽しむ空間、鑑賞するための空間、ガーデニングを楽しむ空間など、テーマを決めることで必要なものが見えてきます。 庭全体で考えるのではなく、「ガーデニングをする場所」「草花を鑑賞する場所」など、場所ごとに区切って考えてみるとより明確になります。たとえば、「子供が安心して遊べる庭」がテーマなのであれば、転んでも安心の芝生や目隠しフェンス、親が見守れるウッドデッキなどを設置する必要があると考えられます。将来の家族構成やライフスタイルの変化も踏まえて考えられると理想的です。

アプローチをつくって外に出やすくする

アプローチとは、門から玄関までの道のりのことです。敷石やレンガ、タイルなどでラインをつくるのが一般的です。庭のリフォームをする際には、庭にかかるアプローチを取り入れると家全体の印象を変えられます。 アプローチはお客様が通る場所なので、家の第一印象を左右します。足元が整い、家から出入りしやすくなるのもメリットです。また、デザインを工夫すれば花壇や遊び場、物干しスペースなどを緩やかにゾーニングでき、メリハリのある空間になります。 アプローチをつくるときには、カーブをさせて奥行きを出すと空間に広がりを演出できます。まわりに植栽をするのもよいでしょう。また、雨の日に滑る素材は避けて、少し凹凸がある素材を選ぶことがポイントです。

通路のある庭

ガーデニングを楽しめるようにするためのリフォーム

次に、ガーデニングを楽しめるようにするためのリフォームにおけるポイントです。

ガーデニングスペースと収納をつくる

ガーデニングスペースは、小さな花壇であれば10万円ほどでつくれます。まわりをレンガやタイル、敷石などで仕切ると土が流れる心配がなく、優雅な雰囲気の庭を演出できます。 ガーデニングスペースをつくるときには、合わせてガーデニング用品を収納する場所をつくることが大切です。ガーデニングには土や肥料、スコップなど、かさばる用品がいくつも必要です。外に置きっぱなしにしてしまうと雨で汚れたり見栄えが悪くなったりするので、収納も忘れずにつくるようにしましょう。

水道を設置する

ガーデニングで水やりをするためには、水道が欠かせません。庭に水道があれば、ガーデニング以外にバーベキューやペットの足洗い場、子供のプール、洗車などにも便利です。水道を設置する費用の目安は2万円~10万円ですが、水道を引き込む場合は30万円~50万円かかります。 なお、水道を設置するときには、位置に注意しましょう。水を使いたい場所の近くに水道を設置しなければ、ホースが届かない可能性があるためです。また、水栓には「散水栓」と「立水栓」の2種類があります。散水栓は地面に埋め込むタイプで、省スペースですがホースが必要です。一方、立水栓は蛇口があるタイプなのでホースは不要ですが、スペースが必要になります。庭のスペース、水の使い方に合わせて水栓を選びましょう。

庭リフォームの際の注意点

せっかく庭をリフォームしても、失敗してしまうとメンテナンスに苦労したり、使い勝手が悪くなったりすることがあります。リフォームに失敗しないために押さえておきたい注意点をご紹介します。

テーブルと椅子のある庭

庭を快適に使えるようにするためのリフォーム

庭を快適に使えるようにするには、次のような点に注意しましょう。

予算は優先度をふまえて考える

庭のリフォームを検討するとき、あれもこれも手を入れたくなるかもしれません。しかし、庭の状況などによっては想定外の費用がかかる可能性があります。広い庭の場合は、芝生を張ったり砂利を敷いたりするだけでも予算オーバーになるかもしれません。 リフォームやリノベーション全般に言えることですが、叶えたいことには優先順位をつけて、予算を検討しましょう。予算と要望を施工業者に伝えて、実施したいことを取捨選択し、可能であれば一部はDIYするのもひとつの方法です。

メンテナンスにかかる手間、費用を考慮する

リフォームを検討するときには、メンテナンスについても考えておく必要があります。たとえば、芝を張るのであれば、天然芝よりも人工芝のほうがメンテナンスは楽です。天然芝は敵的な芝刈りや肥料の散布、水やりが欠かせません。一方、人工芝は初期費用が高いものの、メンテナンスにかかる手間や費用はほぼ不要です。また、今の庭が芝生でメンテナンスが大変な場合は、砂利やタイルを敷くことで楽になります。 ウッドデッキも天然木より人工樹脂木のほうがメンテナンスが簡単で費用もかかりません。天然木は自然の風合いを楽しめますが、耐水性が悪く劣化しやすいためです。庭のリフォームをするときには見た目だけでなく、メンテナンスについて考えたうえで素材などを選ぶようにしましょう。

ガーデニングを楽しめるようにするためのリフォーム

次に、ガーデニングを楽しめるようにするためのリフォームにおけるポイントです。

日当たりを考慮する

日当たりが悪いと、植栽が育たなかったりすぐに枯れてしまったりします。ガーデニングを楽しめる庭にリフォームするときには、日当たりの具合を確認してからどこにガーデニングスペースをつくるかを考えることが大切です。 たとえば、南側であれば日当たりがよいので家庭菜園にも向いていますが、北側だと日当たりが悪いので日陰に強い植物しか育ちません。東側であれば午前中の日当たりがよいので半日日陰向きの植物が向いていて、西側は夏場の西日が厳しいので落葉樹などで日差し調整をする必要があります。 また、目隠しフェンスを設置する場合は、ガーデニングスペースの日当たりが悪くならないようにしましょう。

除草シートを敷いておく

庭で悩みの多い雑草ですが、除草シートを敷くことでメンテナンスの手間を軽減できます。除草シートとは、光を遮断することで雑草の発育を抑える効果があるシートです。シートの上に人工芝や砂利、タイルなどを敷けば見栄えもよくなります。手が届きにくいウッドデッキの下にも敷いておくことが大切です。 雑草シートを敷いておかないと、手入れに追われてガーデニングを楽しむ余裕がなくなってしまいます。雑草シートは値段に幅がありますが、あまり安価なものは効果が薄いことがあるので注意しましょう。

DIYで庭をリフォームしたい場合に知っておきたいポイントや注意点

限られた範囲であれば、DIYで庭をリフォームすることは可能です。例やポイントなどをご紹介します。

DIY用品

DIYでできる庭のリフォーム例

最近はDIYブームもあり、ホームセンターなどで購入した材料である程度のリフォームができます。道具や技術があまり必要なく、DIY初心者でもできるリフォームの例をご紹介します。

人工芝を敷く

天然芝はプロでないと難しいですが、人工芝であれば扱いやすいためDIYでも敷くことができます。天然芝はシート状で売られているので、サイズに合わせてカットして使います。ならした庭にカットした人工芝を敷いていくだけで比較的簡単にリフォームできます。

砂利を敷く

DIYのなかでも簡単なのが砂利を敷くことです。雑草を取って整地し、除草シートを敷いてから好みの砂利を敷きます。複数の砂利を組み合わせて境界線をつくることもできます。また、玉砂利なら和風、化粧砂利なら洋風など、砂利の種類によって雰囲気を変えられるのも魅力です。

ウッドデッキを設置する

DIYでウッドデッキを設置するのであれば、製品化されたキットを使用するのがおすすめです。リフォームのように基礎からつくるのは道具や技術が必要ですが、キットならボルトで固定するだけで完成します。ただし、DIYでできるのは天然樹脂木のみで、安価な分簡易的なつくりになります。

DIYで庭をリフォームするときのポイント

次に、DIYで理想の庭にリフォームするために押さえておきたいポイントをご紹介します。

DIY初心者は道具や技術不要の簡単なことから始める

本格的なDIYに使う道具や材料を使いこなすには勉強が必要で、初心者は失敗したり時間がかかったりすることがあります。仮に週に1時間しか作業ができないのであれば、完成まで何ヶ月もかかるでしょう。DIYで庭をリフォームするなら、砂利を敷いたり、家具を置いたり、簡単なことから始めましょう。製品化されたキットを使うのもおすすめです。

方角を考える

DIYをするときには、方角を考えることが大切です。せっかくつくったフェンスが日差しを遮ってしまったり、家の採光が悪くなったりする失敗例はよくあります。DIYをしてからやり直すのは難しいので、事前に方角を考えて日当たりをシミュレーションしておきましょう。

DIYで庭をリフォームするときの注意点

次に、DIYで庭をリフォームするときに失敗しないために押さえておきたい注意点をご紹介します。

自然

採寸をしっかりして正確に取り付ける

DIYで多い失敗例が、採寸ミスです。寸法を間違えてしまうと買ってきた材料が入らなかったり、理想の形にならなかったりして、追加で購入する羽目になります。採寸ミスをしないために、完成イメージを平面図のスケッチに起こし、採寸は丁寧にして記入していきましょう。 また、正確に取り付けることも大切です。ウッドデッキのキットを組み立てるときも、正確に組み立てないと強度が下がり壊れてしまいます。タイルなどはミリ単位でつくられており、少しのずれで見た目が悪くなるので慎重に取り付けましょう。

大型設備の設置や電気工事は業者に任せる

カーポートなどの大型の設備は、DIYも不可能ではありませんが、プロに任せたほうが安心です。数メートルの部材の組み立てや加工は危険で難度が高いためです。また、電気工事には資格が必要です。漏電や火災のリスクがあるためDIYでやるのは絶対にやめましょう。 工具のなかにはDIY初心者が扱うにはリスクが高いものがあります。ケガのリスクがある電動のこぎりや、転倒のリスクがある高い脚立は慣れが必要なので、無理に使うのは控えたほうがよいでしょう。

 

まとめ

庭をリフォームすると快適に過ごせるようになったり、ガーデニングなどを楽しめるようになったりして生活の幅が広がります。庭をリフォームする際には、メンテナンスのことも考え、予算オーバーしないように計画することが大切です。住まい全体のデザインや間取りを変えたい場合は、リノベーションを検討することをおすすめします。

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