落ち着いたシックな内装は、流行に左右されにくく、多くの人から支持されています。そこで今回は、家の内装を検討している方に向けて、シックな内装の特徴や取り入れる際のポイント、リノベーション事例などをお伝えします。
目次
シックとは?語源やインテリアにおける定義
シックとは、フランス語の「chic」を日本語表記にしたものです。もともとは「おしゃれな、あか抜けた、粋な」という意味があり、インテリアでは、「上品で高級感がある」「大人の雰囲気がある」「落ち着いている」といった意味で用います。
したがって、シックなインテリアは、高級感と品があって上質なイメージです。「シックな色」というと、白と黒のモノトーンカラーをイメージする方が多いかもしれません。そのほかにも、グレー、ブラウン、高級感のあるパープルやダークレッドなども、色の組み合わせ方にもよりますが、シックな色だといえます。
反対に、イエローやピンクなどのポップなカラーはシックなイメージになりにくいといえるでしょう。シックな色とは、一般的には、大人らしく上品で落ち着いた色を表します。
また「シック」と似たインテリアのイメージとして「モダン」があります。抱く印象は人それぞれですが、モダンには「都会的」「近代的」という意味があります。したがって、モダンテイストの内装は、余計な装飾がなく、シンプルで都会的な雰囲気のインテリアテイストを指す場合が多いです。
家の内装をシックに見せるためのポイント
家の内装をシックに見せるためには、「色合い」「デザイン」「素材」の選び方が大切です。ここからは、内装をシックに見せるためのポイントを3つご紹介します。
色数を抑え、落ち着いたトーンにする
シックな内装を目指すなら、色数は抑えて落ち着いたトーンのものを選ぶことが大切です。目安は3色以内。色のトーンは合わせたほうが統一感が出て洗練された印象になります。特におすすめなのは、ホワイト・グレー・ブラウンといった落ち着いた雰囲気の色です。メインにする色によって印象が変わってきます。
ホワイトをメインにすると、爽やかで明るい空間になります。モノトーンで統一すれば生活感を感じない洗練されたモダンな雰囲気に、アンティーク家具と合わせればシャビーシックなテイストにもなります。
グレーは主張が強くないので、モノトーンのバランスを取ったり、周りの色を引き立てやすい効果があります。コンクリートやタイル、鉄材などの素材でグレーを取り入れるのもおすすめです。ブラウンをメインにすると、温かみがあり落ち着いた空間になります。レザー素材や木材などを取り入れるとよいでしょう。
装飾品は数を絞り、シンプルなデザインのものを選ぶ
家具や小物は装飾が少ないものを選びましょう。装飾品が多すぎると雑然とした印象になり、統一感が出ません。メインとなる家具を選んだら、必要以上にものを置きすぎないことがポイントです。壁に飾るアートや観葉植物なども、ごちゃごちゃとした雰囲気にならないよう、少しずつ飾ってバランスを考えるようにしましょう。
また、シックな内装の家は全体の統一感が大切です。特に気を付けたいのが、部屋の印象を左右する、面積の大きい壁紙やカーテンの選び方。色は白やベージュ、アイボリー、明るめのグレーなど、落ち着いた色合いがおすすめです。柄物であれば、細いストライプや幾何学模様などシンプルなデザインのものを選ぶと、洗練された印象になります。
自然素材を取り入れる
シックな内装は上品な雰囲気がありつつも、取り入れ方によっては単調な雰囲気になってしまうことがあります。そのような時には、自然素材をプラスするとよいでしょう。床や建具、家具に無垢材を使うのもおすすめ。温かみのある自然素材をアクセントとして取り入れれば、落ち着いた空間になります。
シックと呼ばれるインテリアテイスト
ひと言で「シック」と言っても、組み合わせる素材や色によってさまざまなパターンのテイストが出来上がります。ここからは、シックと呼ばれるインテリアテイストの代表例を一部ご紹介します。
シックモダン
シックモダンは、洗練された落ち着きのあるインテリアテイストです。一般的には、ホテルやラウンジのような、シンプルで都会的なイメージがあります。コーディネートの際には、色や素材の選び方が大切です。色は白やベージュなどの明るい色よりも、黒やグレーなどの暗めの色をメインにしましょう。床材はウォルナットをはじめとした濃い色を選ぶと落ち着いた雰囲気になります。
ソフトシック
ソフトシックは、洗練された空間に少し柔らかさを取り入れたテイストです。ソフトシックなインテリアにするには、家具や小物の選び方がポイントになります。家具や小物は、直線的なデザインのものばかりでなく、曲線を取り入れたデザインのものを取り入れるようにしましょう。たとえば、丸みのあるテーブルや鏡、曲線のデザインが入った建具などを取り入れることで、空間に柔らかさが演出されます。
ソフトシックなインテリアには、グレイッシュカラーのような優しく温もりがある色がおすすめです。床材や建具もグレーがかった色を選ぶと深みが出て上品な空間になります。
シャビーシック
シャビーシックは、アンティークでレトロな雰囲気があるインテリアテイストです。「使い古した、古びた」という意味の「shabby」と「おしゃれな、あか抜けた」を意味する「chic」が組み合わさった言葉です。
シャビーシックなインテリアにはアンティーク風の家具を取り入れるのがポイントです。アンティークやヴィンテージの古い家具を取り入れるのもよいでしょう。アンティーク家具は費用がネックという場合は、使い古された雰囲気が出るようにDIYでエイジング加工するのもおすすめです。
カーテンやソファカバー、ベッドカバーなどのファブリックの選び方も大切です。古びた感じを出すためには、合成繊維よりもざっくりとした質感のリネンやコットンなどの天然素材のアイテムを選ぶとよいでしょう。色のベースは白にして、明るく爽やかな雰囲気をつくります。そこに少しグレイッシュなカラーを組み合わせるとよいでしょう。
家の内装にシックなテイストを取り入れたリノベーション事例
シックな内装にこだわりたいなら、リノベーションするのもおすすめです。リノベーションなら、自分の好みやライフスタイルにあわせて理想の部屋をつくることができます。そこで本章では、実際に中古物件を購入して、内装にシックなテイストを取り入れたリノベーション事例をご紹介します。
ホテルライクな雰囲気のベッドルーム
こちらのおうちは、ベッドルームをホテルのようなシックな雰囲気の内装にしています。躯体現しの天井に、ブラックウォールナットのフローリング、ベージュグレーの壁紙に黒の建具と、全体をダークトーンで統一しました。
また、日当たりのよさを活かし、LDKとベッドルームの間には室内窓を設置。ベッドルームにある窓からだけでなく、リビング側からも光をたっぷり採り入れられます。
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日常も非日常も楽しめる。泊まれるレストラン
https://www.renoveru.jp/renovation/294
シックな雰囲気のミッドセンチュリー空間
こちらのおうちは、ミッドセンチュリーなテイストでまとめたシックな雰囲気の空間です。躯体コンクリート現しの天井に、栗の無垢フローリングを組み合わせ、壁はネイビーのクロスを使用。建具はマット質感のダークネイビーに加工し、お部屋全体をダークトーンで統一しました。
寝室とLDKの間には、黒い枠のガラス戸を設置。空間につながりを持たせ、ガラス戸を開放すると、バルコニーからの光と風が抜ける仕様になっています。
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夫婦のコレクションを引き立てるミッドセンチュリー空間
https://www.renoveru.jp/renovation/300
アクセントクロスが特徴的なシックなおうち
リビングにはグレー系の色味のアクセントクロスを用いて、シックな雰囲気に。色合いが異なる木材を組み合わせた、ヘリンボーンの床が特徴的です。リビング横の寝室はルーバーで仕切り、開放的な雰囲気の部屋に仕上がりました。
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ロードバイクと暮らす、サイクリストの家
https://www.renoveru.jp/renovation/263
まとめ
シックな内装にするためには、落ち着いたトーンの色でまとめ、シンプルな雰囲気にすることがポイントです。また、ソフトシック、シャビーシックなど、さまざまなテイストがあるため、あらかじめどんな雰囲気のシックな部屋にしたいのかイメージしておくとよいでしょう。本記事でご紹介したポイントやリノベーション事例を参考に、理想のシックな内装の家を実現してください。