間取り変更が伴うマンションリノベーション人気事例3選！費用相場や注意点も解説

中古マンションの間取り変更が伴うリノベーションをすると、新築を購入するより安い費用で希望する住まいを実現できます。コンパクトなマンションでも広いリビングダイニングを実現できたり、趣味に没頭できる書斎が確保できたり、住む人に合わせたオリジナルの住まいづくりは憧れますよね。本記事では、間取りを変更しやすいマンションの構造やリノベーションの費用相場、注意点などを徹底解説。リノベーションで生まれ変わったマンションの事例もをご紹介します。

※最下部にある「費用情報に関するご注意事項」をお読みください。

マンションのリノベーションにおける理想的な構造とは？

オーダーメイドで自由な間取りにしたい場合のリノベーションにおいて、重要なのは、マンションの構造。ラーメン構造と壁式構造にはそれぞれ特徴があり、特にリノベーションに適しているのはどちらなのか、そのチェックポイントを解説します。

ラーメン構造と壁式構造

ラーメン構造は、「建物を柱や梁で支える構造」を指します。言葉の由来はドイツ語のRahmenで、「枠、額縁」を意味します。ビルやマンション、一戸建て住宅に採用されています。対照的に、壁式構造は「壁で建物を支える構造」であり、主に5階以下のマンションで見られます。

それぞれの特性を理解し、自身のライフスタイルや希望に合わせて適切な構造のマンションを選ぶことが重要です。リノベーションを検討する際には、物件選びもリノベーション会社と相談して進めることで、理想の住空間を実現できるでしょう。

ラーメン構造が適しているリノベーション

リノベーションで間取りを大胆に変更したい場合、ラーメン構造が適しています。ラーメン構造では、建物の構造に影響する壁以外は取り扱いが可能。そのため、自由度が高く、例えば3LDKを1LDKに変更して広々とした住空間にすることも容易です。ライフスタイルや家族構成に合わせたリノベーションを希望するなら、ラーメン構造のマンションの方が希望が叶いやすいと言えます。

 壁式構造の注意点

一方で、壁式構造は壁で建物を支えているため、撤去できない間仕切り壁があり、間取り変更の自由度は低いといえます。しかし、壁式構造のマンションでも工夫次第で魅力的なリノベーションが可能です。壁面収納や効率的な動線を考えることで、おしゃれで実用的な空間を実現することができます。

マンションの間取り変更の費用相場

間取り変更が伴うリノベーションをする場合、間取りなどの設計デザインと同時に気になるのが間取り変更にかかる費用です。ここではその一例を紹介します。

マンションの間取り変更を伴うリノベーションの費用相場は？

マンションの間取り変更を含む工事費用の相場は、１㎡あたり10万円～20万円程度です。ただし、使用する素材のグレードやデザイン性などによって違い、相場を大きく超えることもあります。

●間取り変更を伴うマンションリノベーション費用相場

マンションの広さ ／ リノベーション費用（間取り変更含む）
50㎡ ／ 500万円～1000万円
60㎡ ／ 600万円～1200万円
70㎡ ／ 700万円～1400万円
80㎡ ／ 800万円～1600万円

※１㎡あたり10万円～20万円程度で算出
※素材のグレードや施工業者などの条件によりリノベーション費用は変動します

マンションの間取り変更を伴うリノベーションの費用項目

・設計費
リノベーション費用全体の10〜15%程度が主流ですが、設計会社や設計デザインの内容により違いがあります。

・工事費
既存の壁、内装、設備類を撤去し新たに内装工事などを行います。同時に電気配線工事、給排水管工事、既存設備の補修なども行います。

・建材・設備費
リノベーションに伴う建材やキッチン、トイレ、バス、洗面台などです。

・そのほかの費用
確認申請(必要な場合)や管理費、消費税などです。

間取り変更リノベーションをする際の注意点とは

住まいを自分のライフスタイルに合わせて自由に変えられるのが、リノベーションの魅力です。しかし、マンションによっては自由にリノベーションできないこともあります。ここからは、中古マンションでリノベーションを行う際の注意点について解説します。

リノベーション可能な部分を確認する

マンションでリノベーションできるのは、専有部分のみです。基本的に共用部分はリノベーションできません。バルコニーや窓などは共用部分のため、個人の判断では変更できない点に注意が必要です。リノベーション前提でマンションを購入する際は、リノベーション可能な範囲を必ず確認するようにしましょう。

マンションにより制限がある

マンションは管理組合などにより、リノベーションに関するルールが定められています。物件によっては、水回り設備の移動などが禁止されている場合やフローリング性能のルールが設けられている場合があります。マンションを購入する前に、不動産会社を通じて管理規約を取り寄せ、ルールを確認しておきましょう。

また、リノベーションをする場合は、図面等の資料を管理組合に提出して、事前申請する必要があります。未承認の工事はおこなえないため、必ず事前申請しましょう。

追加費用に注意する

築古の中古マンションでは、一部図面が残っていなかったり、図面と実際の状態が異なるなどの理由で、工事開始後に想定外のことが判明する場合があります。図面にはない構造壁や段差、設備配管があった場合、追加費用が発生することがあります。解体後にどのようなことがあり得るか、追加工事になった場合どの程度の費用が必要かなど、施工業者に事前確認しておくと安心です。

間取り変更の魅力：リノベーション事例3選

間取り変更を伴うリノベーション事例３つをご紹介します。

2つの通路でつながるユニークな間取り

都心の築42年3LDKのマンションを、2LDKにフルリノベーションしたご夫婦の事例です。84㎡のスペースを活かし、開放感のある空間に変わりました。玄関からLDK、WIC（ウォークインクローゼット）、寝室がぐるりと回遊できるユニークな間取りは、暮らしやすさのポイントになっています。ダイニングと横並びの特注のアイランドキッチンは、料理を作っているときも空間の広がりを感じられる奥様のお気に入り。旦那様が料理をする機会も増えたそうです。リビングの一角にはご夫婦二人でゆったり使えるワークスペースが確保され、在宅ワークに活用されています。

▼このおうちの詳しい写真や間取り図を見る
『行き止まりのない84㎡』
https://www.renoveru.jp/renovation/341

将来のレイアウト変更も考慮したリノベーション

二人目のお子様が生まれたのをきっかけに、マイホームを購入されたファミリー。築36年の88㎡、5LDKのマンションを、家族の暮らしに沿う3LDKにリノベーションされました。日差しがたっぷり入り開放的なLDKと、LDK空間の中にある島のような収納が特徴的。LDKと玄関を仕切る扉は大型の引き戸になっており、開けると玄関までがひとつの部屋のようにつながります。廊下も広く取り、細長い形状にしないことで、バルコニーからの光が玄関まで届く工夫がされています。
将来のレイアウト変更も考えて、キッチンはあえて壁付けにしました。お子様の成長を見守りながら、将来の変化に柔軟に対応できるお住まいです。

▼このおうちの詳しい写真や間取り図を見る
『LDKに多目的アイランド収納があるおうち』
https://www.renoveru.jp/renovation/322

アトリエのあるファミリーのおうち

築37年4LDKの団地の一室を、2LDK＋ワークスペース＋パントリーに間取り変更したファミリーのおうちです。キッチンは、子どもたちを見守りながら安心して料理ができる対面式。もともと和室が位置していたリビング奥には、ご家族みんなが本を読んだり、ものづくりをしたり、思いおもいに活用できるアトリエを設けました。今ではご近所との「コミュニティーの場」になっています。家族の寝室は、将来的に壁を増設して子ども部屋に変更できるよう、ドアを2つ設置。子どもの成長に合わせた準備もされています。

▼このおうちの詳しい写真や間取り図を見る
『家族のアトリエから広がるコミュニティ』
https://www.renoveru.jp/renovation/317

リノベーションのポイントと成功のカギ

築年数の経った中古マンションも、リノベーションで理想の住空間へ変身します。しかし、間取り変更を伴うリノベーション工事には注意すべきポイントがいくつかあります。成功のための注意点を紹介します。

魅力はオーダーメイドの間取り

中古住宅でリノベーションをする最大メリットは、新築住宅や注文住宅を購入するのと比較してコストを抑えつつ、オーダーメイドの間取りや内装デザインを実現できること。
寝室は6畳必要、家族の人数分の個室が必要、洗面所は浴室の脱衣所と同じスペースにあるもの・・・など、固定概念に縛られず、自由な発想で自分にとって最適な間取りを考えたいものです。そのために、オーダーメイドリノベーションの実績が豊富な会社の事例集等からアイデアを吸収するとよいでしょう。

やり直しがきかない間取り変更

自由で魅力的である一方で、「失敗した！」と思ってもやり直しがしにくいのが間取り変更を伴う大規模なリノベーション。図面で見るとよかったのに、実際に生活してみると家事動線がイマイチで使い勝手が悪かったり、収納スペースの配置や容量が十分でなかったり。
そんな失敗を避けるためには、今のライフスタイルと理想の暮らしから、最適なプランを導いてくれる実績豊富なリノベーション会社に相談するのがおすすめです。おしゃれでかっこいいだけでなく、暮らす人に合った提案や、現実的な生活を見据えたリノベーションが得意な会社を選びましょう。
そして事例写真やショールームを活用し、時間を惜しまず、イメージのすり合わせを十分に行うのが成功のカギとなります。