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【Vol.83】リノベるを支える社外設計チーム「デザインパートナー」とは?パートナーシップで”日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に”を目指す
「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」というミッションを掲げ、リノベーションをスタンダードな選択肢にしようと取り組むリノベるのサービス提供には、提携している「リノベる。デザインパートナー」の存在が欠かせません。個人で事務所を構えている人、店舗デザインをメインで手がけてこられた人など、さまざまな経歴を持つ設計士デザイナーが、「リノベる。デザインパートナー」として、住宅リノベーションを手がけています。
今回、デザインパートナーとして活躍する脇野心平さんと、複数のデザインパートナーと二人三脚でリノベーションを遂行するスーパーバイザーをとりまとめるリノベるの岩重卓也に、デザインパートナーの仕事内容や案件の進め方、求められる資質やメリットなどを伺います。
■プロフィール
リノベる株式会社 設計施工本部 首都圏デザインSV部 部長代理 兼 デザインSV1課 課長 岩重卓也
大学院卒業後、株式会社大京に入社。区分所有マンションの維持管理・修繕 の工事企画提案、現場管理の経験を経て2016年リノベる入社。マンションリノベーションの設計施工に従事。今年4月から、首都圏デザインSV部が発足し、部長代理に就任。
リノベる。デザインパートナー 脇野心平さん
設計事務所などを経て、2013年にリノベる入社。設計士やマネージメント業務に従事したのち「リノベるの枠組み以外での設計活動の幅を広げていきたい」という思いから、2021年に独立。現在は個人事務所で、リノベるの案件のほか、新築マンションの設計など、活動の幅を広げている。
■いま、デザインパートナーは何人くらいいるのですか?
岩重: 首都圏を中心に約80社と契約しています。個人で事務所を運営している人や、設計会社さんなどがいらっしゃいます。
「リノベる。」は物件探しから設計、施工までワンストップでオーダーメイドのリノベーションを提供するサービスなのですが、お客さま1組に約1名の設計デザイナーがフロントに立ち担当する形をとっています。
社内にも設計デザイナーがいますが、業務内容や、お客さまとの接点などはどちらも変わりません。その人の稼働状況や得意分野、お客さまとの相性などを見て、案件ごとにお声がけしてご担当いただいています。
脇野: 私は3年前までリノベるの社員でしたが、今はデザインパートナーの一人として、「リノベる。」の案件で設計を担当しています。案件毎に業務委託契約をし、案件に携わっている違いはあるものの、社員時代と同じように設計業務を行っています。
リノベるでは社内の設計デザイナーもデザインパートナーも担当したお客さまとの打ち合わせに参加し、お客さま専属のパートナーとして主体的にご提案をしています。デザインパートナーの管理・監督をしてくれているスーパーバイザーをはじめ、同じ案件を担当する社内の設計以外のスタッフとも緊密に連携しているので、チームで一つひとつの案件に丁寧に向き合っています。
■どんな人がデザインパートナーになっていますか?
岩重: 新築の戸建てをやってきた方が多いですね。店舗の内装をずっとやってきたけど、マンションのリノベーションをやりたいからリノベるのデザインパートナーとしてチャレンジしたい、という方も着実に増えています。
脇野: 私はリノベるに入社する前に仕事をしていた設計事務所で新築マンションの設計を担当したことがあります。独立後、リノベるのマンションリノベーション案件以外では、以前の経歴を生かした新築マンション設計も手掛けています。
独立をした主な理由としては、マンションリノベーションの設計だけではなく、設計活動の幅を広げていきたい気持ちが強くなったので独立することにしました。独立後は少しずつですがマンションリノベーション以外の案件も担当しております。
岩重: おかげさまでリノベーションの案件が年々増えているため、心強いデザインパートナーさんを積極的に増やしていきたいと思っています。社内だけでは、人数もできることにも限りがあるため、パートナーさんは欠かせない存在。現在は首都圏や大阪、名古屋にいらっしゃいますが、ゆくゆくは47都道府県にパートナーさんがいらっしゃるようになればと思っています。さまざまな経歴や得意分野を持つパートナーさんがいれば、お客さまにとってもメリットになります。
■リノベるからの仕事は全体の何割くらいになりますか?
脇野: 時期によって異なります。リノベるの案件を100%がっつりやっている時もあれば、リノベる以外の案件が70%くらいを占めている時もあります。リノベるからお声がけがあっても受けられない時もあるのですが、個人事業主としては、安定的にお仕事の発注があるのはありがたいです。また、リノベるのマンションリノベーションはスケジュールや仕事の段取りがある程度決まっていて、納期がずるずると先延ばしになるということもないため、先の仕事の予定を組みやすいというメリットもあります。
■リノベるが求めるデザインパートナーはどのような人ですか?
岩重: リノベーション案件の経験があるに越したことはありませんが、必須ではありません。むしろ、“マインド”の部分を重視しています。リノベるでは、お客さまとの打ち合わせなどでコミュニケーションを図って、お客さまの潜在的なニーズを引き出すことを大切にしています。ですから、お客さまにかしこく素敵な暮らしをご提供するために頑張れるマインドを持った人を求めています。
まっすぐ、素直にお客さまと向き合えるお気持ちがあれば、経験はこれから積むことができます。また、リノベるには長年培ってきた住宅リノベーションのナレッジやノウハウがありますから、これらをパートナーさんにお伝えするための研修やフォロー体制にも力を入れています。
■実際には、どのような研修を行っているのですか?
岩重: 研修では、リノベるのフィロソフィーや提供しているサービス、デザインパートナーとしてやるべきことをお伝えしています。特に力を入れているのは、お客さまとの接し方です。実際、お客さまにプレゼンテーションをしたり、お客さまの内なる要望を引き出したりしていくことになりますから、事前にロールプレイングで模擬打ち合わせをしていただき、話し方などのアドバイスをしています。
打ち合わせ経験が少ない方もいらっしゃると思いますので、そういう場合は脇野さんのような経験豊富なパートナーさんに打ち合わせの同席を依頼することもあります。同席する側のパートナーさんにとっては、長年培ってこられたスキルやノウハウを後進に伝えるいい機会になりますし、お仕事の幅も広がります。
研修が終わって実際の業務に入っても、社内にいる担当スーパーバイザーにいつでも相談していただけますし、随時アップデートしている情報のご提供、横のつながりができるパートナー会の開催なども行っています。
パートナー会の様子。リノベるのデザイナーとデザインパートナーが集まった。
脇野: デザインパートナーは定期的に、担当スーパーバイザーとオンラインミーティングを行っているのですが、この時、そのスーパーバイザーが担当している他のパートナーさんも複数参加しています。よく社内で、部内や班内メンバーで集まってミーティングをやりますが、まさにそんな感じです。他のパートナーさんの進捗状況や、どういうところで壁に当たっているかなどを知る機会になり、それが自分の案件でも役に立つことがあります。
岩重: 社内でミーティングをしている時に、他の人の事例や状況をキャッチアップできるのはいい機会ということに気づき、スーパーバイザーとデザインパートナーとの打ち合わせでも同様のことをやってみようということになりました。それが約1年前になります。このミーティングがきっかけで、デザインパートナー同士の横のつながりもでき、メリットが多いと実感しています。
■研修を終えた後、デザインパートナーが担う業務の流れを教えてください。
岩重:設計パートナーが担当するのは、設計業務と施工管理業務になります。具体的には、顧客との打ち合わせ、図面・見積書作成、工事の段取り・工程管理、コスト管理、資材発注作業、その他付随する作業などを行ってもらいます。
業務スタートはお客様の物件確定後、社内での共有引継ぎを行うキックオフミーティングです。
その後、現地調査を行い、ご提案プランを作成し、お客様とのミーティングに臨みます。間取り・仕様が確定したら、お見積書をご提出し工事金額踏まえて設計内容・工事内容の調整を行います。ここまででだいたい2ヶ月程です。
そこから施工管理者として工事の段取り・調整を行い、工事着工。着工後も工程に遅れがないか、品質は問題ないか等の工事管理も行い、(工期はおおよそ2か月半)お引渡しを迎えるという流れになります。
パートナーの皆様には、設計者として「計画した内容に対し責任を持つこと」、施工管理者として「工程・品質管理に対して責任を持つこと」を念頭に、業務を実施頂いております。
■リノベるとして大切にしている要素はなんですか?
岩重: リノベるでは、お客さまの内側にある、潜在的な要望を探り当てて、その解決策をプロとして提示することを大切にしています。しかも、お客さまにすぐに“答え”を提示するのではなく、お客様と共に考えて答えにたどり着くようにサポートし、ご納得いただける過程を大切にしています。
脇野: リノベるらしさとは何か? ということは、私が会社にいた頃から、いつも議論していた内容です。お客さまに寄り添い、どういう暮らしをしたいかを引き出し、それを具現化することを大切にしているのではないかと思っております。
デザインとしては「こうすべき」という縛りはあまりなく、どちらかというと個別のお客さんのニーズに答えていくスタイルだと思います。
もちろん、リノベるとしてのノウハウや、ナレッジは蓄積しアップデートしているので、よりクオリティを担保できるサービスになっていると感じますが、Webサイトで公開しているリノベるの施工事例を見ると、全体として統一された作家性があるデザインというよりは、お客様の個性がそれぞれ色濃く出ている事例になっているのはないと思います。これは一人一人のお客さまに寄り添って設計しているリノベるのらしさが現れているのではないかと考えております。
私が印象的だった案件の一つに、「犬とのびのび過ごせる家に住みたい」というご要望がありました。潜在的な要望を引き出していくうちに「ドッグランを家の中に作ってしまおうか」という話にたどり着きました。土間に室内ドックランの機能を取り入れることにして、玄関の土間から続き、室内をぐるりと走れるようにしたのです。 普通であれば提案できないことも、お客さまが望むなら住まい作りは自由なんです。
この案件には続きがあって、完工から8年後に2度目のリノベを行うことになりました。それは犬がご年齢を重ねて若い頃のように走りづらくなったので、段差を減らしたいというご希望があったからです。ライフステージに合わせて再びお客さまのご要望にお応えするのも、リノベるっぽいなと感じています。
■デザインパートナーの将来的な展望についてお聞かせください。
岩重: さきほど、47都道府県にデザインパートナーがいる状態を目指していると言いましたが、「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」というミッションを掲げているように、このリノベるのスキルやリノベーションのノウハウを世界でも提供できるようにしたいです。そのためにも、パートナーさんの存在はますます欠かせないものになります。
脇野: 私が社内にいた時からやりたいと考えていたのですが、若手設計士を育成し、社会に還元することです。
そのために、リノベるが所有するショールームを活用するなどして、デザインパートナーが自由に使えるシェアオフィスやミーティングスペースなどがあればいいなと思っています。さまざまな場所で活躍している設計士さんが、リノベるのデザインパートナーになるメリットの一つにもなるのではないでしょうか。
また、将来的に設計の仕事を続ける上で、リノベーションをしないという選択肢はないはず。リノベーションのスキルはますます求められますし、デザインパートナーとして経験を積めるのはきっとプラスになるはずです。
岩重: デザインパートナーさんと仕事だけの関係性しかなかった場合、他に我々よりももっといい仕事があったら、そこでご縁が切れてしまうかもしれません。リノベるとしては、パートナーさんが我々の仕事をいいと思ってもらえるにはどうすればいいかを、常に考える必要があります。
デザインパートナーになれば、住宅リノベーションの最前線で、経験と実績を積んでいただくことができますし、弊社が持つノウハウや最新情報も惜しみなくシェアしていきたいです。また、デザインパートナー同士の横のつながりも大切にして、いいコミュニティも作っていけるといいな、と考えています。
デザインパートナーは決して下請けではなく、チームとして一緒に作っていく仲間。お客さまによりよい暮らしをご提供していきたいですし、社内のスーパーバイザーも、デザインパートナーが快適に仕事できるようフォローしていきます。